東京日本橋にある鍼灸治療室、院長のかとうようこです。
先日いらした70代の患者さん。
「とにかく疲れが抜けないんです」
朝起きてもスッキリしない。
休んでも回復した感じがしない。
ちょっと動いたらすぐ横になりたくなる。
そんなお悩みでした。
確かに先月いらしたときよりも元気がないご様子。
ご本人は「年のせいですかね?」
お話を伺っていて、ふと思い出したのがこの季節の定番食材。
そう、らっきょうです。
我が家でも毎年6月になると恒例の「らっきょう酢醤油漬け」を仕込みます。
今年は昨年の分がまだ残っているから作らなくてもいいかな、なんて思っていたのですが…。
梅雨入り前から消費量が急増!
冷奴にのせたり、薬味として使ったり。
気づけば残りわずかになってしまい、慌てて今年分を仕込みました。
不思議なんですよね。
冬の間はそれほど食べたいと思わないのに、この時期になると無性に食べたくなる。
それがらっきょう。
実はこれ、中医学的に考えるととても興味深いことなのです。
暦の上ではすでに夏。
中医学では、夏は五臓の「心(しん)」に負担がかかりやすい季節と考えます。
ここでいう「心」は単なる心臓ではありません。
血液循環や精神活動、睡眠などにも関わる大切な働きを担っています。
心が疲れてくると
・動悸がする
・眠りが浅い
・夢をよく見る
・気持ちが落ち着かない
・疲れが抜けない
といった不調が現れやすくなります。
そんな夏の養生におすすめなのが、らっきょう。
中医学では、らっきょうは気や血の巡りを助け、心を元気づける食材のひとつとして知られています。
お薬としての名前は「薤白(がいはく)」という名前なんですよ。
だからこそ、この季節になると自然と食べたくなるのかもしれません。
もちろん、らっきょうだけで全ての疲れが取れるわけではありません。
でも薬を増やす前に、まずは食卓を見直してみる。
そんな養生も大切です。
今回の患者さんにも
「まずはらっきょうを少し食べてみてくださいね」
とお話ししました。
すると数日後、
「毎日少しずつ食べています」
とのこと。
こういう小さな積み重ねが、夏を元気に乗り切る土台になるんですよね。
私もこれからの季節は冷奴にらっきょう酢醤油漬けをたっぷりのせていただこうと思います。
ごはんにかけてもホントにおいしい。
おいしくてカラダによい仕事してくれる、らっきょう優れものです。
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