こんにちは。
東京・日本橋の鍼灸治療室クリスタ、院長のかとうようこです。
新シリーズ、はじめてます。
テーマは こころのツボ、からだの声。
本日は「どうせ私なんて」の話です。
「どうせ私なんて」は、性格のせいじゃない
なんとなく気持ちが乗らない朝。
周りはちゃんとできているように見えるのに、自分だけ取り残されているような気がする。
いつもなら気にならないことが妙に引っかかったり、自分に厳しい言葉ばかりが浮かんできたり。
もちろん、こうした気持ちにはさまざまな背景があります。
ただ東洋医学では、こうした「考えごとが止まらない」「必要以上に自分を責めてしまう」といった状態を、脾(ひ)のはたらきと関連づけて捉えることがあります。
ここでいう脾とは、西洋医学でいう脾臓そのものではなく、消化吸収を中心とした「胃腸のはたらき」を含む機能的な概念です。
東洋医学では、脾には「思(し)」という感情が関係すると考えられています。
考えすぎること。
気を遣いすぎること。
あれこれ頭の中で反芻してしまうこと。
そうした状態が続くと脾のはたらきが弱まり、さらに思考がまとまりにくくなる。
そんな悪循環として説明されることがあります。
だからといって、
「どうせ私なんて」と感じること=脾が悪い。
という単純な話でもありません。
ただ、
「最近ちゃんと食べられているかな」
「疲れがたまっていないかな」
「休む時間を後回しにしていないかな」
そんなふうに、自分のからだの状態に目を向けるきっかけにはなります。
今日のセルフケア
ツボ押し:三陰交(さんいんこう)+足三里(あしさんり)
・三陰交:内くるぶしから指4本分上、骨のうしろ側
・足三里:ひざのお皿の下、外側のくぼみから指4本分下
ⓒstudioyokoyama
→ やさしく指で3回ずつ、息を吐きながらゆっくり。
「自分に効く言葉、探すより効くツボ」って思って押してみて。
今日のごはんケア:消化にやさしい食材推奨
・さつまいも:脾を元気にしてくれる甘味(レンチン上等)
・もち麦:消化を助けてくれる名脇役
・おかゆ:みそ味もいいね

今日のひとこと
東洋医学では、こころとからだを切り離さずに見ていきます。
気持ちが落ち込んでいるときに胃腸の調子もいまひとつだったり、逆に食事や睡眠が整うことで気持ちが少し軽くなったり。
そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
臨床をしていると、「食べること」の力って、本当に大きいなと感じます。
気持ちが不安定なとき、不安や焦りが強いときほど、食事がおろそかになっている方は少なくありません。
以前いらした患者さんも、仕事のストレスが重なり、週末になるたびに「今週もちゃんとできなかった」「またダラダラしてしまった」と、自分を責めて落ち込んでしまうことが続いていました。
そんなある日、とりあえずスープを作ってみたそうです。
特別な薬膳でも、手の込んだ料理でもありません。
冷蔵庫に残っていた野菜を切って、お鍋に入れる。
コトコトと煮える音を聞きながら、野菜が踊るように揺れているのを眺める。
「次から次へと浮かんでいた考えごとが、その時間だけ無心になれた」
「温かいスープを作って食べたら、少し気持ちが落ち着いたんです」とおっしゃてました。
もちろん、スープが悩みを解決してくれるわけではありません。
でも、自分のために食事を用意する時間をもつこと。
温かいものを口にすること。
そんな小さな積み重ねが、からだだけでなく、こころを立て直すきっかけになることもあるのだと思います。

コンビニのお味噌汁でも、
卵を落としたスープでも
サムゲタンならなおいい。(お勧め)
考えがぐるぐるするときは、
まず胃腸をいたわっておきましょう。
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