
『リブセンス』 の若き経営者が言及していた、働く理由に関する著作。バブル時代を経験していた50代以上の経営者には思いもつかないような変化が、日本でも起こっているのだということを、知っておいた方がいい。
〈モチベーション3.0〉とは、「お金のためには働かない」という近年の若者たちの意識に基づく時代状況を表した用語。2010年7月初版。文庫版は2015年11月初版。
〈モチベーション3.0〉とは、「お金のためには働かない」という近年の若者たちの意識に基づく時代状況を表した用語。2010年7月初版。文庫版は2015年11月初版。
【〈モチベーション2.0〉の終り】
【もはやお金のために働かない時代】
欧米でも心理学者や脳の研究家などの間ではかなり前から、アメとムチ(これをしたらこれをあげる、これをやらなかったらこの罰を与える)では人間のやる気や生産性は落ちる、ということは広範な実験で繰り返し証明されていた。問題は、学問の世界では立証されている簡単なことが、経営の世界ではほとんど活かされていないことだ、とピンクは言う。現実に夥しい数の企業では依然としてあからさまなアメとムチが人事制度上使われているし、経営者がそれに対して疑問に思うこともない。つまり、経営のシステムに「デフォルト」で組み込まれている。パソコンなどでユーザー変更しない限り予め設定されているシステム要件のように・・・。(p.6-7)
《参照》 『リブセンス』 上阪徹 (日経BP) 《後編》【もはやお金のために働かない時代】
単純な生産作業であったり、プログラミングなどであれば、それもいいかもしれない。しかしそうした単純作業の多くは中国やインドに行ってしまい、いまや先進国に残った作業の大半は付加価値を求め、そのつど違うことをする、クリエイティブな作業である。学者の研究によれば、そうした作業では成果報酬がむしろマイナスに作用する、ということもわかっている。成果を追い求めるあまり視野が狭くなり、発想に自由度がなくなるからである。つまり20世紀の経営手法を21世紀の先進国に持ち込むのは「百害あって一利なし!」と著者は喝破するのである。(p.7)
【〈モチベーション3.0〉】
〈モチベーション3.0〉は、創造性や概念的思考が必要な、右脳的な仕事で、きっちりとしたルールにはまとめられない、非ルーチン化された仕事に適している。
〈モチベーション2.0〉に適した仕事は、作業用ロボットやAI(人工知能)を有するロボットによって、容易に置き替えできる仕事である。雇用を守るためにそれらのロボット化を押しとどめるよりも、人間の側が率先して、〈モチベーション3.0〉の側へ移行していった方が、人間本来の生き方をするという意味においても相応しいだろう。
《参照》 『神国日本八つ裂きの超シナリオ』 菅沼光弘×飛鳥昭雄×ベンジャミン・フルフォード 《前編》
【ワトソン】
〈モチベーション3.0〉は、人間には、学びたい、創造したい、世界をよくしたいという第3の動機づけもある、とみなしている。(p.39-40)
〈モチベーション2.0〉は、マニュアルにまとめ得るような、ルーチン化された仕事、左脳的な仕事に適し、〈モチベーション3.0〉は、創造性や概念的思考が必要な、右脳的な仕事で、きっちりとしたルールにはまとめられない、非ルーチン化された仕事に適している。
〈モチベーション2.0〉に適した仕事は、作業用ロボットやAI(人工知能)を有するロボットによって、容易に置き替えできる仕事である。雇用を守るためにそれらのロボット化を押しとどめるよりも、人間の側が率先して、〈モチベーション3.0〉の側へ移行していった方が、人間本来の生き方をするという意味においても相応しいだろう。
《参照》 『神国日本八つ裂きの超シナリオ』 菅沼光弘×飛鳥昭雄×ベンジャミン・フルフォード 《前編》
【ワトソン】
【〈モチベーション2.0〉と〈3.0〉の功罪比較と、〈3.0〉の活用例】
〈モチベーション2.0〉を「外発的報酬」に、〈モチベーション3.0〉を「内発的報酬」に関連付けて考えることもできる。
《参照》 『運命の法則』 天外伺朗 飛鳥新社
【満足感の法則】
〈モチベーション2.0〉を「外発的報酬」に、〈モチベーション3.0〉を「内発的報酬」に関連付けて考えることもできる。
《参照》 『運命の法則』 天外伺朗 飛鳥新社
【満足感の法則】
【外発的報酬の弊害】
グーグルがやっている“「20%-80%」ルール”は、まさに〈モチベーション3.0〉を活用したルールである。
《参照》 『ウェブ進化論』 梅田望夫 (ちくま新書) 《前編》
【グーグルの人材採用】
《参照》 『ウェブ時代 5つの定理』 梅田望夫 (文藝春秋) 《後半》
【小さい組織の時のやり方を維持する】
グーグルがやっている“「20%-80%」ルール”は、まさに〈モチベーション3.0〉を活用したルールである。
《参照》 『ウェブ進化論』 梅田望夫 (ちくま新書) 《前編》
【グーグルの人材採用】
例年、グーグルの新サービスや商品の半数以上が、この完全に自律性に任された時間から生み出されている。(p.168)
小さい組織の時のやり方も、セル生産方式も、〈モチベーション3.0〉に沿う成果。《参照》 『ウェブ時代 5つの定理』 梅田望夫 (文藝春秋) 《後半》
【小さい組織の時のやり方を維持する】
【現代は、こんなにも無償で提供されている】
《参照》 『勃発!サイバーハルマゲドン』 ベンジャミン・フルフォード(KKベストセラーズ)《4/4》
【たった3週間で「できちゃった」】
《参照》 『15歳のためのグローバリゼーション』 正井泰夫・監修 (幻冬舎)
【独占権を行使せず】
これ(ファイアーフォックス)は、ほぼ例外なく世界中のボランティアによって作成されたものだ。自分の製品を無償で提供する、無償の労働者だって? それでゃ、持続できるはずがない。そんなインセンティブなどありえない。そう思うかもしれない。ところが現在、ファイアーフォックスのユーザーは1億5000万人を超える。(p.56-57)
これ(リナックス)は、大勢のプログラマーが無償で改良したOSで、無料で入手できる。現在、企業の4社に1社の割合で、リナックスのサーバーが用いられている。(p.57)
これ(アパッチ)は、世界の広範囲にわたる地域の大勢のボランティアが開発して管理する、フリーのオープンソースのウェブサーバー・ソフトウェアだ。企業のウェブサーバー市場で、アパッチは52%のシェアを占めている。・・・中略・・・。報酬を必要としないらしい、非従業員が作り出す製品によって、企業のもっとも重要なシステムが運営されている、ということだ。(p.57)
〈モチベーション3.0〉の実例は、他にもたくさんある。これ(リナックス)は、大勢のプログラマーが無償で改良したOSで、無料で入手できる。現在、企業の4社に1社の割合で、リナックスのサーバーが用いられている。(p.57)
これ(アパッチ)は、世界の広範囲にわたる地域の大勢のボランティアが開発して管理する、フリーのオープンソースのウェブサーバー・ソフトウェアだ。企業のウェブサーバー市場で、アパッチは52%のシェアを占めている。・・・中略・・・。報酬を必要としないらしい、非従業員が作り出す製品によって、企業のもっとも重要なシステムが運営されている、ということだ。(p.57)
《参照》 『勃発!サイバーハルマゲドン』 ベンジャミン・フルフォード(KKベストセラーズ)《4/4》
【たった3週間で「できちゃった」】
《参照》 『15歳のためのグローバリゼーション』 正井泰夫・監修 (幻冬舎)
【独占権を行使せず】
【「企業利益の最大化」と「社会利益の最大化」】
個人個人が、世界を良くするために必要な概念を、明確に意識化していなくてはならない。
《参照》 『中国人の金儲け日本人の金儲けここが大違い!』 宋文洲 (アスコム) 《前編》
【三方よし】
《参照》 『風の谷のあの人と結婚する方法』 須藤元気 (ベースボール・マガジン社)
【『私たちが』が幸せになる】
《参照》 『人生で大切なこと』 松下幸之助 (PHP)
【五分の勝ちをもって最良となす】
オープンソースの製品も、以前ならば想像もできなかった「営利だけを目的としない」企業も、もちろんまだ一般的ではない。こうした形態が登場しても、株式公開会社が廃れてしまうことはないだろう。だがこの状況は、社会が向かう先についてある重要な点を告げている。「まだそれとは明確に認識されていないが、世の中には大きな動きが起こっている」と、社会的利益を目的とする組織を専門に扱う弁護士は、『ニューヨーク・タイムズ』紙に語った。その理由の一つとして、次の点が考えられる。従来の企業は利益の最大化を目指し、〈モチベーション2.0〉と完全に一致する。ところが、こうした新たなビジネス形態は社会的意義の最大化を目指し、企業の目的そのものが異なる。従来の原則には必ずしも従わないので、〈モチベーション2.0〉と相いれないのは当然である。(p.62)
アメリカでは、行き過ぎた略奪経済の結果である「格差社会」を目の当たりにして、「社会利益の最大化」を目指す企業形態が概念として明確化しやすく急速に増えつつある。しかし、日本には元々、「企業利益の最大化」ではなく「社会利益の最大化」を意図する近江商人が語っていた「三方よし」という概念があったのだし、企業はそれほど邪悪ではないという思い込みがあるように思う。しかし、今日のグローバル化した日本企業が、本当に「三方よし」を実施しているかどうか、かなり疑わしい。個人個人が、世界を良くするために必要な概念を、明確に意識化していなくてはならない。
《参照》 『中国人の金儲け日本人の金儲けここが大違い!』 宋文洲 (アスコム) 《前編》
【三方よし】
《参照》 『風の谷のあの人と結婚する方法』 須藤元気 (ベースボール・マガジン社)
【『私たちが』が幸せになる】
《参照》 『人生で大切なこと』 松下幸之助 (PHP)
【五分の勝ちをもって最良となす】
【創造性喚起において、報酬は逆効果】
報酬には本来、焦点を狭める性質が備わっている。解決への道筋がはっきりしている場合には、この性質は役立つ。前方を見すえ、全速力で走るには有効だろう。だが「交換条件つき」の動機づけは、・・・中略・・・発想が問われる課題には、まったく向いていない。(p.91)
創造的な仕事であればあるほど、報酬は逆効果になってしまうと言っている。
「絵画にしろ彫刻にしろ、外的な報酬ではなく活動そのものに喜びを追い求めた芸術家のほうが、社会的に認められる芸術を生み出してきた。結果として、外的な報酬の追及を動機としなかった者ほど、外的な報酬を(生涯では)得たことになる」。(p.94)
これが、〈モチベーション3.0〉の主要な骨子となる事実。
芸術家にとっても科学者にとっても、発明家や学生、その他すべての人にとって、内発的動機づけ ―― その活動に興味をひかれ、やりがいを感じ、夢中になれるからその活動をしたい、という原動力 ―― が、高いレベルの創造性を発揮させるためにはきわめて重要である。(p.94)
【他人から課された目標】
他人から課された目標 ―― 売り上げ目標、四半期の収益、共通テストの得点など ―― は、ときに危険な副作用を起こす場合がある。
外発的な動機づけと同じように、目標も人の焦点を狭める。だからこそ効果を発揮する。精神を集中させる役割を果たすからだ。しかし、これまで述べてきたように、それには代償が伴う。・・・中略・・・。「相当数にのぼる証拠から、目標設定が建設的な努力を促すだけではなく、倫理に反する行為を助長するおそれがあることが明らかになっている」 (p.100-101)
目標達成のためになされた、水増し請求とか、リコールの原因となる品質管理上のデータ改竄とか甘さとか、挙げればきりがない。外発的な動機づけと同じように、目標も人の焦点を狭める。だからこそ効果を発揮する。精神を集中させる役割を果たすからだ。しかし、これまで述べてきたように、それには代償が伴う。・・・中略・・・。「相当数にのぼる証拠から、目標設定が建設的な努力を促すだけではなく、倫理に反する行為を助長するおそれがあることが明らかになっている」 (p.100-101)
【報酬は、依存の置き換えに過ぎない】
即ち、〈モチベーション2.0〉の主要モーターである報酬というアメは、疑似餌のようなものであって、人間の本質を満たすような本物ではない。貨幣という麻薬なくしてこの貨幣経済社会を生き抜くことはできないのだから、貨幣経済社会下で仕組まれた社会意識に洗脳されている人々(モチベーション2.0に適合するタイプX)は、報酬(貨幣)という麻薬を得ることで、とりあえず禁断症状から脱出しているというだけのことである。それほど洗脳されていない人々(モチベーション3.0に適合するタイプI)は、業績の認知や賞賛で満足する。
報酬を期待するとき(損をしそうだと予想するときではなく)、脳内物質のドーパミンがこの部分にどっと分泌されたのだ。・・・中略・・・。この反応が興味深いのは、これと同じ基本的な生理的プロセス・・・中略・・・が、(アルコールなどの)依存症の場合にも見られるからだ。ほとんどの常習性薬物のメカニズムでも、ドーパミンが一斉に側坐核へ送られる。・・・中略・・・。金銭を見返りにした禁煙が短期的に成功する事例が多いのは、これが理由の一つかもしれない。ある(危険な)依存を、別の(もっと害の少ない)依存に置きかえるからだ。(p.108)
金銭的な報酬は、〈モチベーション2.0〉であれ、〈モチベーション3.0〉であれ、基本的なレベルに達していることが前提であるけれど、それ以上の報酬については、上記のような効果になってしまう。つまり、報酬は、ヤバイ依存をマシナ依存に置きかえているだけなのである。即ち、〈モチベーション2.0〉の主要モーターである報酬というアメは、疑似餌のようなものであって、人間の本質を満たすような本物ではない。貨幣という麻薬なくしてこの貨幣経済社会を生き抜くことはできないのだから、貨幣経済社会下で仕組まれた社会意識に洗脳されている人々(モチベーション2.0に適合するタイプX)は、報酬(貨幣)という麻薬を得ることで、とりあえず禁断症状から脱出しているというだけのことである。それほど洗脳されていない人々(モチベーション3.0に適合するタイプI)は、業績の認知や賞賛で満足する。
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