《中編》 より
 

 

【新興国(BRICs諸国)の高度経済成長の実態】
 日本の高度成長期には、消費者物価指数がどんなに上昇しても卸売物価指数は横ばいからマイナスにとどまっていた。経営革新、技術革新によって成長を続ける健全な経済の姿だ。・・・(中略)・・・。だが、いずれの新興国にも共通するのは、消費者物価指数より卸売物価指数の上昇率のほうがはるかに高い、という点である。これは、経済成長が国民生活の向上にはほとんど役立っていないで、ムダに数字を積み上げるだけに終わっている証拠だ。(p.215-216)
 ひと言でいえば、上げ底、上っ面、張り子の虎。これがBRICs、新興国の実態なのである。(p.217)
 日本が高度経済成長をしていた頃、同時に経済成長していた国はなかった。しかし現在のBRICs諸国の場合、人口においても面積においても世界に占める割合の大きな国々が、同時に成長を開始したことにより、資源の奪い合いによる価格高騰がおこっている。規模が大きければ、確かに数字は積み上げられる。
 だからといって、BRICs諸国は、無策な経営をしているのでもない。むしろ、高度経済成長当時の日本のほうが、無策でも成長できるような国際環境に置かれていたと見ることだってできる。
   《参照》   『ステルス・ウォー』 ベンジャミン・フルフォード (講談社) 《中編》
             【世界の枠組みが変わってゆく】

 BRICsを比較した場合、ブラジルは農産物輸出が主力となって経済が成長している。これは他の新興国とは違っている。産業の成長順とすれば極めてまともである。ブラジルは他に比べたら延びる可能性が高いだろう。

 

 

【多民族多言語国家】
 多民族多言語帝国は単一言語の国民国家に絶対勝てない、という教訓である。
 第1次大戦で消えた帝国を数えてみればいい。・・・(中略)・・・。これら4帝国の共通点は、いずれも多民族多言語帝国ということだ。・・・(中略)・・・。
 併合・併呑で図体が大きくなって強大な国家に見せかけても、中身は吹けば飛ぶような張り子の虎にすぎない。中身がスカスカのでくの坊なのだ。こういう国は、単一言語の国民国家には絶対勝てない。(p.233)
 この点でも新興国の中で、単一言語のブラジルはマシな方だろう。
 勿論、全世界を対象としたら、最強は日本である。

 

 

【単一言語国家日本で、英語を公用語に?】
 幸いなことに、日本人はおおむね日本語を話す。このような恵まれた共通基盤があるにもかかわらず、最近は、落ち目の英米国家の言語を公用語にしようとか、会議は英語でやろう、などと考える愚か者が出てくるのだから困ったものだ。まあ、英語を公用語にするようなアホな企業は、この先確実に落ちぶれていくのだろうが。(p.233)
 楽天のCEOは先頃、国家公務員の採用条件に英語を加えろと言ってたっけ。「闇の権力」の命令内容をちゃんと理解するためのサーバントとしての英語力なら、ないほうがいい。
 楽天が落ちぶれて天楽(転落)するかどうか、興味深い。最近はオリックスも興隆気味らしい。
   《参照》   『勃発! 第3次世界大戦』 ベンジャミン・フルフォード (KKベストセラーズ) 《後編》
             【三極委員会への参加者】
   《参照》   『中国人の金儲け日本人の金儲けここが大違い!』 宋文洲 (アスコム) 《後編》
             【オリックス・宮内氏】

 

 

【一人っ子政策の抜け道】
 中国で一人っ子政策が導入されていることは世界でも有名な話である。1979年にスタートして、かれこれ30年以上過ぎたことになる。公式には、あくまでも一人しか認められていないのだが、どこの世界にも抜け道という例外があり、中国の場合、博士号を取得した親ならば子供はつくり放題という特典があるのである。(p.223)
 ということは、露骨に「カネがものをいう」中国では、博士号も子供の数もカネで買えるということだろう。

 

 

【大卒者の就職難という火種】
 中国では大卒者の就職難が問題になっているけれど、政府が恐れているのは、
 農民工2億人、大学生と大学院生1000万人、もしこの「水」と「油」が一体化したらどうなるか? もしこのエリートたちの不満が学生運動に飛び火し、それが体制批判へと転化したらどうなるか? 3度目の天安門事件になることは必致である。当局にとっては頭痛の種だろう。(p.225)
 で、当局はどうしたか。
 ハイテク装備された人民解放軍には高学歴者が必要だというふれこみで、成績順に大卒エリートを高額雇用しているのだという。こうしたからといって、全ての大卒者が就職できているわけではない。ゆえにジャスミン革命のような暴動を発生させないために、ネットの検閲は常時行われている。

 

 

【エネルギー政策の根幹】
 中国は、尖閣諸島にイラク並みの原油埋蔵量があると判明したとたんに「歴史上一貫して中国領である」といい出した。
 賢明な日本は、こういう野蛮な国と武力で争うような愚を犯してはならない。 ・・・(中略)・・・ エネルギー政策の根幹は天然資源の分捕り合戦ではなく、電気のつくり置き技術の実用化にあることだけは忘れないでいたい。これさえ実現できれば、洋上風力発電のように取り扱いの厄介な手法でおこした電力でも、きちんと国民生活の向上に役立てることができるようになる。
 そうなったとき、洋上の風力発電プラントを見せびらかせながらこういってやればいのだ。
「おたくはまだ化石燃料の分捕り合戦ですか?」 (p.252)
 エネルギー政策の根幹は、「蓄電技術の実用化」と「フリーエネルギーの実用化」に尽きる。そして、どちらも既に出来ているのである。
 ところが、「闇の権力」に忠実で、政官財の癒着を守ろうとする日本政府と官僚は、これらの技術を封印したまま、国民から税金と電気代でカツアゲして、原発や火力発電を守りつつ、戦争の危機を維持しながら、戦争の犬たちにエサを撒き続けようとするのである。
   《参照》   『あなたの前に宇宙人が現われます!』 田村珠芳 (ヒカルランド) 《後編》
             【未だ妨害されているフリーエネルギー時代】

 

 

 日本経済の根本的な強さを語っている類似な著作
   《参照》   『反「デフレ不況」論』 日下公人・長谷川慶太郎 (PHP)

 

 
<了>