現在、水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催されているのは、
“飯川雄大 大事なことは何かを見つけたとき”という展覧会。
兵庫県に生まれ、現在は神戸市を拠点に活動するアーティスト、
飯川雄大(いいかわたけひろ)さんの現時点で最大規模となる個展です。
会場を訪れてまず何よりも驚かされるのが・・・・・
入り口が塞がれていること!!!
虫一匹通れる隙間すらありませせん。。。
いや、どうしたらいいんだ?!
普通の人だったら、こんな光景を目の当たりにして、
諦めるか、あるいは怒るかして踵を返してしまうことでしょう。
しかし、こちらは《デコレータークラブ─配置・調整・周遊》という作品の一部。
ネタバレしてしまうと、本展の面白さが激減してしまうので、
あえて多くは語りませんが、この壁はなんとかすればなんとかなります。
なお、こうした壁は青色だけにあらず。
赤色や黄色もありますよ。
なお、入り口脇に無造作に置かれていたバッグも作品で、
《デコレータークラブ─配置・調整・周遊》とはまた別物です。
本展の会場には、このバッグ以外にも、いたるところにバッグが置かれています。
それらのバッグの中にはキャリーが取り付けられたものも。
これらは、《デコレータークラブ―新しい観客》という作品です。
本展と同時期に、横浜や東京のギャラリーでも、
飯川さんの個展が開催中、あるいは予定されています。
それらの会場にも同じようなキャリー付のバッグが置かれているそう。
実はこちらは観客参加型の作品となっており、
もし、「他の会場に運んでもいいよ」と思った方は、
借用書に必要事項を記入すれば、実際に運ぶことができます(ただし、3週間以内!)。
水戸芸術館とそれらの個展会場となるギャラリーは、
地図上で観れば、それぞれ1つの点に過ぎませんが、
このバッグを運ぶという行為が加わることで、点が線となるわけです。
しかも、移動中も展覧会の一部。
そう、バッグを運び終わるまでが展覧会なのです。
なお、参加型の作品には参加してみたいものの、
“さすがに水戸から横浜や東京までバッグを運ぶのは面倒くさい・・・”
と躊躇している方も少なくないでしょう。
ご安心ください。
本展には他にも、《デコレータークラブ─プリングタイム》や、
《デコレータークラブ─0人もしくは1人以上の観客に向けて》といった参加型作品もあります。
これらの作品もネタバレしないよう、説明を自粛しますが、
《プリングタイム》のほうは、天井から吊り下がったロープを、
《0人もしくは~》のほうは、壁に設置されたハンドルをどうにかしてみましょう。
すると、何かが起こるはずです。
でも、そのアクションの結果が、自分自身の目で見られるとは限りません。
自分では何も起きてないように感じても、
他の場所にいる誰かがそのアクションを見ている。
そういうことがあるかもしれませんし、ないかもしれません。
(↑読んでてももどかしいでしょうが、記事を書いている僕ももどかしいです!)


ちなみに。
本展には、飯川さんの出世作にして代表作と言える
《デコレータークラブ─ピンクの猫の小林さん》も出展されています。
この作品に関しては、森美術館をはじめ、過去に何度も発表されており、
そのたびにメディアで取り上げられているので、ネタバレは問題ないでしょう。
ピンクの巨大な「猫の小林さん」を写真を撮影しようとするも、
山形の巨大な構造物のせいで、全体像を収めることができません。
それならばと、別の角度から撮影してみようとしても・・・
最後に。
個人的にもっとも印象に残った作品、
《ウィニングポジションカード》をご紹介いたしましょう。
いわゆるサッカーのトレーディングカードのようですが、
よくよく観てみると、選手たちはくつろいだポーズをしています。
実は、これらは、チームの勝利やゴールが決まった瞬間に、
暇を持て余すゴールキーパーをトレーディングカードにした作品なのだそう。
なるほど。ゴールが決まった瞬間、
反対側のゴールキーパーはこんなにくつろいでいるんですね(笑)








