まだまだ寒い季節は続きますが、長谷川町子美術館は早くも春満開。
桜が描かれた絵画を中心に紹介する、
収蔵コレクション展“春になれば”が開催されています。
(注:展示室内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
展示室でとりわけ目を惹くのが、三栖右嗣による《爛漫》。
日本三大桜の1つに数えられる福島県三春町の滝桜が、
500号の大画面いっぱいに描かれた姿は圧巻も圧巻です。
さて、そんな長谷川町子美術館と道路を挟んで反対側にある、
「明るい窓の おむかいさん」こと(?)長谷川町子記念館では現在、
“町子が描いた食べもの”という企画展が開催されています。
あの『だんご三兄弟』よりも前に、
長谷川町子三姉妹は自らを「串だんご」に例えていたそう。
そんな食べものと深い関係のある町子が、
生涯で描いた食べものにフォーカスした展覧会です。
さて、突然ですがここでクイズです。
漫画『サザエさん』において、もっとも象徴的な食べものは何でしょう?
正解は、「おいも」。
約28年間に及んだ連載中に、実に50回以上も「おいも」が登場しているそうです。
なんと記念すべき第1回からして、おいもが重要なアイテムとなっています。
というわけで、第1章では、「サザエさんとおいも」と題して、
『サザエさん』のおいも登場回にフォーカスが当てられています。
・・・・・ただ、よくよく考えたら、サザエさんを筆頭に、
登場人物の多くは、海の食べものに由来するわけで。
むしろ食べものがたくさん出てくるのは、自然なことのように思えてきました。
ところで、そんな『サザエさん』に登場する食べものの多くは・・・・・
おいももそうですが、季節を感じる食べものです。
これはおそらく、漫画が新聞連載されていたため。
季節を感じるネタが多くなるのは、必然と言えましょう。
また、同じ理由で時事ネタもよく取り上げられており、
当時タイムリーな食べものの話題も、たびたび描かれています。
なお、連載当時はまだ、「家事=女性の仕事」という風潮が強かったですが。
基本的には、サザエとフネが家事を担当するものの、
時には波平やマスオが台所に立つこともあったそうです。
実は、ジェンダーバランスを先取りした先進的な漫画だったのですね!
そうそう、先進的といえば。
現在放送中のアニメの『サザエさん』には、
いつまで経っても携帯電話やパソコンが登場せず、
生活がアップデートされる気配がまったくありませんが。
炊飯方法に関しては、連載当時、
ちゃんと時代に合わせてアップデートされていたようです。
ただ、食べものが登場する原画を並べるだけの展覧会かと思いきや。
長谷川町子が描いた食べものを通じて、
昭和の暮らしや、彼女の思想にも触れられる、
食べ応え満点の深イイ展覧会でした。

サザエさんがおいもを運んでいる絵柄のトートバッグや、
さつまいもジャムなど、お芋に関する新商品が取り揃えられていました。
さらに、スタッフの皆様が日本各地から取り寄せ、
試食をした上で厳選したという芋のお菓子も販売されています。
なお、これらのグッズを購入すると・・・・
特製の「おいも新聞」でお包みしてくれるそうですよ。














