新進アーティストの支援を目的に、寺田倉庫株式会社が、
2年に1度主催する現代アートのアウォード(←“アワード”ではなく!)。
それが、TERRADA ART AWARDです。
応募条件は、「18歳以上45歳未満」であること。
日本語でコミュニケーションさえ取れれば、国籍は関係なし。
発表する形式も、絵画や写真、映像といった平面作品に限定せず、
彫刻やインスタレーション、パフォーマンスでも現代アートであれば何でもありです。
しかも、一般的なアートのアワードと違って、
5人のファイナリストに選ばれた時点で、賞金300万円が授与されます。
ただし、その賞金はファイナリスト展のための制作費でもあり、
作品制作にかかる費用は、その300万円の中から捻出しなければなりません。
そんなファイナリストたちによる“ファイナリスト展”が、
現在、寺田倉庫のG3-6F特設会場で開催されています。
1人目のファイナリストは、藤田クレアさん。
彼女はこれまで、モーターや金属部品といった人工的な素材と、
石や鳥の羽根などの自然物とを組み合わせたキネティックな作品を制作してきました。
本展ではそんな彼女の最新作が発表されています。
例えば、こちらの《Auto-Pollination》は、
レコードを再生することができる作品です。
・・・・・いや、それってただのレコードプレーヤーじゃん。
そう思った方も多いでしょうが、その見た目以上に、
一般的なレコードプレーヤーと根本的に違うのは、動力です。
ハエトリソウが捕食すると、それを感知し、
なんやかんやあって、レコードが再生されるのだそう!
(↑詳しい仕組みは聞いてもよくわからなかった、、、)
レコードが再生されることに、特に有難みを感じたことはなかったですが。
この作品の場合、再生されるということは、犠牲となったハエがいるわけです。
聴こえてくる音に、有難みと命の重みを感じずにはいられません。
それからもう一つ印象的だったのが、
《Reaction~ver.Dionase muscipula~》という作品。
鉄製のレールの上を、ユリの花が行ったり来たりしています。
こちらのユリは自家受粉できるタイプのユリだそうですが、
作品に使われているユリには、ある改造(?)が施されています。
輪っかに並べられて回転するユリは、めしべだけ
2人目のファイナリストは、是恒さくらさん。
「抽象彫刻の父」ブランクーシと、代表作《空間の鳥》をテーマに、
彫刻家たちが話し合う様子を自身でユーモラスに演じる黒田大スケさんがいましたが、
何だか中国の武道場の空間と思ったら、
本当に、中国武術をテーマにした作品でした。
数ある武術の中から小林さんが注目したのが、詠春拳という武術です。
この武術は厳詠春なる女性武術家によって創始されました。
そんな詠春拳の達人とされるのが、葉問(イップ・マン)。
あのブルース・リーが生涯で唯一“師匠”と呼んだ人物です。
彼が日中戦争により亡命したことで、詠春拳は世界的に普及しました。
そのことに興味を抱いた小林さんは2019年より、
実際に、香港・中国・日本で詠春拳の鍛錬を重ねているそうです。
ちゃんと証書も取得し、
大会で成績も残しています。
とはいえ、小林さんはあくまでアーティスト。
詠春拳の武術の道を極めることを最終目標にしているわけではなさそうです。
例えるなら、さらば青春の光・森田さんが、
モルックの日本代表のようなことでしょうか。
モルックもやってるけど、本業は芸人みたいな?
小林さんがいつまで詠春拳を続けるのか。
どうなったら、このプロジェクトがゴールするのか。
いろいろ気になるところです。















