仏像と言えば一般的に、穏やかで、
慈愛に満ちた表情を浮かべている印象がありますが。
数ある仏像の中には、憤怒の表情を浮かべ、
武器を手にし、甲冑を身にまとったものもいます。
そんな武装した仏像にスポットを当てた展覧会、
“たたかう仏像”が現在、静嘉堂文庫美術館で開催中です。
仏像の展覧会は数多くあれど、「戦う」という切り口は斬新も斬新!
人知れず戦っている(?)すべての仏像に感謝したくなる展覧会となっています。


そんな本展の目玉は何と言っても、重要文化財の《十二神将立像》。
薬師如来の眷属、いうなれば護衛隊のような存在です。
一体どんなポーズをしているのかと思えば・・・・・
魔を払う効果があるとされ、子ども部屋の屏風に貼られて使われたとか。
今も昔も、子どもはモンスターが好きだったのですね。
ズラリと並ぶ俑の中でとりわけ異彩を放っていたのは、唐時代の《加彩鎮墓獣》。
《加彩鎮墓獣》 唐時代・7世紀後半~8世紀
鎮墓獣とは、古代中国でお墓を守るもので、
基本的に、獣面と人面のペアで設置されるそうです。
人面で墓を守ると言えば、スフィンクスも。
シルクロードで伝わってきた文化なのでしょうか。
それから、もう一つインパクトがあったのが、《加彩武人俑》。
《加彩武人俑》 後漢~西晋時代・2~3世紀
実際は何かを手にしていたと考えられているそうですが、
歯を食いしばって、今にも闘魂を注入しそうにも見えます。
アゴが出ているようにも感じられますし。
古代のアントニオ猪木です。
ちなみに。
僕の推し俑は、《三彩神将俑》。
《三彩神将俑》 唐時代・8世紀
一見すると、近づきがたいオラついた俑に思えますが、
頭上に何やら可愛らしいキャラクターを宿していました。
3つのうちの1つだけが、めっちゃ酸っぱい、
駄菓子屋で売ってるチューインガムを思い出しました(笑)。
なお、タイトルは”たたかう仏像”ですが、
本展では、“たたかう仏画”も数多く紹介されています。
その中で個人的に印象に残っているのは、
中国・南宋時代の《妙法蓮華経変相図》です。
《妙法蓮華経変相図》 宋時代・11~12世紀
法華経の教えをわかりやすく絵画化したもの。
絵のタッチが妙にほのぼのとしており、
毘沙門天も含めてどの仏様も、ゆるキャラのようでした。
巻物に登場する仏(人?)の中には、
長谷川町子の漫画を彷彿とさせるものも。
画面の隅から隅まで飽きずに眺められるので、
時間をたっぷり確保して、鑑賞されることをオススメいたします。
本日最後に紹介したいのは、重要文化財の《普賢菩薩像》です。
普賢菩薩が乗る象の頭にご注目くださいませ。
よく見ると、頭上にダンサブルな3人がいました。
その正体は、「三化人(さんけにん)」。
ただ、そのポージングといい、ステージ感といい、
普賢菩薩から放たれるレーザービーム(?)もあいまって、
思わずPerfumeを連想してしまいました。
これを機に、コールドスリープに入るのかもしれません。
┃会期:2026年1月2日(金)~3月22日(日)
┃※前後期入替あり
┃会場:静嘉堂文庫美術館
┃https://www.seikado.or.jp/exhibition/current_exhibition/














