昭和・メモリアル 与勇輝展 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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先日、世田谷美術館で、

“ザ・コレクション・ヴィンタートゥール” を観賞した時のこと。

何となく、流れで、美術展出口でアンケートに協力しました。

すると、ラッキーなことに、

“昭和・メモリアル 与勇輝展” のチケットをプレゼントされたのです。

与さんの美術展チケットを、文字通り (?) 、与えられたわけです。



・・・とは言え。

与さんに関する知識を、これまでに与えてこられなかった僕。


“どうせ無料で配ってるチケットなのだから、大したことがないに決まってる”


と、この美術展に関しては、全く期待をしていませんでした。

自分で言うのもなんですが、

何とも、与え甲斐の無い人間にチケットを与えてしまったようです。



ところが、先日。

何気なく、徹子の部屋を見ていたら、

与勇輝さんがゲスト出演しているではないですか!

そんなにスゴい人だったのですか!!


 

 与勇輝 (1937~)

   神奈川県出身の人形作家。

   布地にこだわりを持っており、

   人形は全て古い木綿布を用い制作されている。

   その独自の作風から、 「布の彫刻家」 とも評されているのだとか。

   活躍は日本国内にとどまらず、ニューヨークやパリでも個展を開催するほど。

・・・・というわけで、

我ながら、現金なものですが、松屋銀座に馳せ参じてきた次第です。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-与勇輝展



ちなみに、会場の入り口には・・・

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-与勇輝



『徹子の部屋』 からのお花が飾られていました。



さてさて、5年ぶりとなるという今回の与勇輝展。

展示されている作品110点のうち新作は57点!ほぼ半分が新作!!

ファンならば、必見であることは確かです。


ちなみに、今回の美術展のテーマは、「昭和・メモリアル」

与さん自身も体験したという、

戦後の混乱期・復興期の子どもたちの人形が中心に展示されていました。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-与勇輝



昭和天皇をモチーフにした 《象徴》 と、

マッカーサーをモチーフにした 《権威》 という対の作品を筆頭に。

『蛍の墓』 の兄妹のような幸薄めの人形作品が多く展示されていました。


「あぁ、昭和は良かったなぁ♪」 というよりは、

「あの頃の昭和は、こんなに大変だったなぁ」 という印象。


それだからでしょうか。

ふと周りを見回すと、与さんと同年代であろうお客さんは、

目を赤くして、鼻をすすらせながら人形を見つめていらっしゃいました。

おそらく、いろいろと脳裏を過るモノがあったのでしょう。

イイ意味で、湿っぽい美術展だったのが、何とも印象的でした (笑)



さてさて、昭和生まれながら、

ほぼ平成の世に育った僕とは、

“へぇ~。こんな時代があったんだぁ”


くらいの感覚でしか観賞出来ませんでした。。。

その分、与さんの作品を、アートとして観賞して出来たような気がします。


何と言っても、与さんの作品の魅力は、顔よりも、指先の造形にありました。

顔以上に、指先に表情があるのです。

感情が伝わってくるだけでなく、艶めかしさまでも感じるような。

顔やプロポーションにこだわるアキバ系の美少女フィギュアでは、

与さんの人形のような艶っぽさは、きっと表現できないでしょう。



星

奥深い人形アートの魅力を与えられた美術展でした。





ランキング1位の称号を、僕に与えて下さいませ。
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