侍と私 -ポートレイトが語る初期写真- | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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『王様と私』 という名作があります。

このタイトルの “私” とは、アンナのことです。


『部屋とYシャツと私』 という名曲があります。

このタイトルの “私” とは、平松愛理のことです。言わずもがな。


そして、現在東京都写真美術館で行われている 『侍と私』 という美術展があります。

このタイトルの “私” とは、一体誰のことなのでしょう??

謎でござる。。。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-侍と私



よくわからないながらも、妙に惹かれるタイトルゆえ、

本日は、 “侍と私 -ポートレイトが語る初期写真-” を観て参りました。


こちらの美術展は、

毎年、東京都写真美術館が、あるテーマに沿って、コレクションを展示するシリーズの2010ver.一発目。

今年のテーマは、


『ポートレート』



古今東西様々なポートレートがある中で、

“侍” たちのポートレートをフィーチャーした、極めて実験的な展示です。

ちなみに、このシリーズ次回の展示は、

7月31日より始まる “ヌードのポートレート” だとか。

小中学生は鼻血モノですね (←表現が古い!)



さてさて、 “侍” のポートレートが、たくさん展示されている今展覧会。


《村松遠江守武豊像》 や、


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-村松遠江守武豊像



《題不詳(甲冑姿の河津伊豆守)》


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-《題不詳(甲冑姿の河津伊豆守)》



・・・などなど。

「日本」 をテーマにした第1章は、侍の写真のオンパレード。

凛々しい侍さんもいれば、

頬杖をつく侍さんや、口角をエビちゃんばりに上げている侍まで。

意外と、ゆるい感じの侍写真も多かったです (笑)


無名の侍 (?) の写真も数多く展示されていましたが、

勝海舟・佐久間象山・江藤新平・岩倉具視・大久保利通…etc

いわゆる幕末の有名人の写真も多く展示されていますので、歴史好きには、間違いなくたまらない展示です。



ちょっと興味深かったのは、こちら↓


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-題不詳(美子皇后像)



《題不詳 (美子皇后像) 》

当時、公には、明治天皇とその皇后の写真は発売禁止でしたが、

庶民は、こぞってこの写真を欲しがり、こっそり売買されていたのだとか。

ちなみに、大きさは、永谷園のお茶漬け海苔に入っている絵のカードくらい。

明治の人たちは、この写真を大事にしていたのですね。


そうそう。

これも初めて知ったのですが、

天皇は、英語で、 『Mikado』 と表記しますが、皇后は 『Mikadess』 なのですね。

『princess』 的なニュアンスなのでしょう。



タイトルに、 “侍と私” とありますので、

侍写真だけが展示されているのかと思ったのですが、

続く第2章から、雲行きが。。。

第2章は、まるまる 「西欧」 がテーマ。

全く “侍” とは関係ない西洋の人々が登場します。

欧米かっ!


中でも、こちらの 《ベシエール元帥夫人》 は・・・


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ベシエール元帥夫人



どう見ても、侍には見えませんし、

写真展なのに、写真でもありません。

さらには、東京都写真美術館ではなく、東京富士美術館のコレクション。


“何故、お主がここに…??解せぬ。。。”


と云ったところ。



『侍と私』 というタイトルに惹かれて来た身としては、

全体的には、侍ではない写真の方が多かった展示に、ちょっとガッカリ。

看板に偽りあり。

星

1つ星でござる。




最後に、これまた侍ではないですが、

侍以上に凛とした魅力にあふれていた一枚をご紹介。

被写体は、九代目市川団十郎です。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-九代目市川団十郎



「勘定奉行にお任せあれぃ~」 という威勢のよい声が聞こえてくるようです。

現代でも十分にその魅力が伝わる、この写真。

撮られたのは、何と1895年!

百年前の写真とは思えない迫力がありました。





今年はランキング1位を狙います!

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