古屋誠一 メモワール. | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-メモワール



こちらのポスターの、何やらオシャレな写真に惹かれて、

東京都写真美術館の “古屋誠一 メモワール. 「愛の復讐、共に離れて…」 ” を観賞してまいりました。


愛の復讐。。。

この上ない、 “昼ドラ” 感です (笑)



それはさておきまして。

ただただ、ポスターの写真に惹かれて、この美術展に辿りついただけでして。

どんな写真展かも知らなければ、

古屋さんという写真家その人も存じ上げない有様。


そんな状態で、いざ美術展へ。

美術展の様子は、こちらに↓

http://www.youtube.com/watch?v=cQEgSOAFAy8

これらのオシャレな写真を数枚観まして、思ったことは、ただ一つ。


“ONWARDとか組曲のポスターで使われそうな写真だ!”



しかし、その後、観賞を続けていると、

古屋さんの写真が、ただ単にオシャレなだけの写真でないことに気づきました。


“あ、モデルは全部同じ女性だ!”


そう。被写体は、すべて古屋さんの妻。

これは、展示後に図録を読んでわかったのですが、

この展示の元となった写真集 『Mémoires(メモワール)』 は、

1985年に、東ベルリンで自ら命を絶った妻クリスティーネを撮影したものでした。


言葉にすると、チープになるかもしれませんが、

まぎれも無く、どの写真にも、 “妻への愛” が詰まっています。

自分は、古屋さんではないですが、

恋愛映画を観ているとき、つい自分を投影するように。

写真展を観続ければ観続けるほど、クリスティーネさんが、

自分にとっても、愛おしい大切な存在であるかのような気すらしてきました。


出会った頃から、無くなる直前まで。

長い年月のクリスティーネさんの写真と向き合ったので、

まるで、本当に自分が付き合っていたかのような錯覚を覚えました。

この疑似体験感は、

喩えると、確実にチープになりますが、 『ラブプラス』 のようなものでしょう。

http://www.konami.jp/products/loveplus/index.html

(僕はやったことないのですがf^^;)




そうそう。

不思議だったのは、 《Graz.2001》 のように、

クリスティーネさん本人が写っていない写真でも、

どこかその存在が感じられたこと。

二人の想い出のようなものが詰まっているのでしょうか。



今まで、数多くの写真展を観てきましたが、

今回ほど、 “私的” な写真が多い写真展は初めてで新鮮でした。

星


ちなみに、古屋誠一さん。

この 『メモワール』 シリーズを、

クリスティーネさんの死後、かれこれ21年も続けていました。

さすがに、引きずり過ぎなような気もしますが、

女性の立場からしたら、そこまで愛されるというのは、本望なのでしょう。


が、今回の展示で、このシリーズにピリオドを打つとのこと。

だから、展示のタイトルの末に、 “. (ピリオド) ” が打たれているのです。

決して、僕のタイプミスではないことを、

最後の最後に、お伝えいたしました. (ピリオド)





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