万華鏡の視覚 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

今年に入ってから、積極的に現代美術の美術展も紹介しておりますが、
現代美術の代表的な美術館である森美術館は、まだ一回もご紹介していませんでした。

今日、ようやく行ってこれました。

現在、森美術館では、
“万華鏡の視覚:ティッセン・ボルネミッサ現代美術財団コレクションより”
が、開催されています(7/5まで) 。


ウィーンのティッセン・ボルネミッサ現代美術財団コレクションは、
優れた現代美術の所蔵で名高いところ…らしいです (←現代美術に疎いもので、初耳でした)。
そのティッセンなんとかかんとかと、森美術館が協働して、開催されたのがこの美術展。

視覚だけでなく、聴覚や触覚などの人間の色んな感覚を、あらゆる方向から刺激する、
そんなダイナミックなインスタレーションを中心に、美術展が構成されています。
ですから、鑑賞後は、
観疲れだけでなく、聴き疲れ、触り疲れ、体験疲れなどを覚えるかも。
体調を万全にしてから行くのがオススメです!


さてさて、肝心の美術展の感想はというと…

さすが、ティッセンなんちゃらかんちゃら。
そのコレクションは、本当にレベルが高い作品が多かったです!
普段は、現代美術にそこまで心が動かない僕ですが、
テンションが上がってしまった作品が数多くありました。

そこで、今回は、
『とに~のテンションが上がった!
 「万華鏡の視覚」 出展作品  BEST3』

を、お送りいたしましょう。


第3位  日本の文化がアートに!?

日本が世界に誇る文化・折り紙。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-折り鶴


日本人にとっては、子供の頃から当たり前のように接してきた折り紙ですが、
海外の人からすれば、とてもファンタスティックなものなのだそうです。

サラ・モリスというアーティストも折り紙に魅せられた一人。
サラさんは、折り紙そのものではなく、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-展開図


このような展開図に、幾何学的な魅力を感じたようで。
今回の美術展では、折り紙の狼の展開図を、
ペンキでカラフルに着色した 《狼[折り紙]》 という作品を出展していました。

海外の方が、折り紙をネタ (?) にした作品を作っていたのを観て、
日本人として、何だか誇らしい気分になりました。
しかし、日本人でも、なかなか狼は折ったことないよなぁ。。。

残念ながら作品の画像が見つからず…
代わりと言ってはなんですが、
折り紙作家さんによるHPにて、折り紙の狼と、その展開図を見つけました!

http://www.h5.dion.ne.jp/~origami/wolf.html

そうそう。作品は、こんな感じでした!
展開図だけなので、完成形が全く想像がつきませんでしたが、
あの作品を折ると、こういう狼が出来上がるのですね。なるほど。
 


第2位  気分はタイムショック? 電飾のトンネルアート

美術展の会場に、
960個もの電球が作られた大きな作品がありました。
それは、人を混乱させるために作られたという、何ともはた迷惑なアート作品。

それが、これだ。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-カールステン・フラー  《Y》


カールステン・フラー作 《Y》
タイトルが “Y” となっているのは、
この巨大なトンネルを上から見た時に、“Y” という字になっているから。

たくさんの電球が点滅しているこの作品を観た時、
あるCMが、僕の頭の中に “♪テッレッテレー” と浮かびました。


 
 
…しかし、一体、
この作品のどこに人を混乱させる要素があるというのでしょうか?

それは、この電球の点滅の仕方にあります。
一つの電球がオンとオフを繰り返すことで、
全体的に光がグルグルと回っているような錯覚を起こすようになっているのです。
さらに、この作品を挟むように巨大な鏡が、
合わせ鏡の要領で設置されています。

そのため、この作品の中に入って、前の鏡に目を遣ると、
そこには、ピカピカチカチカグルグルな世界が無限に広がっていました。
作品の中にいればいるほど、頭が混乱してきて…


ムゴい!テッレッテレー♪


気持ち悪くなったのが、かえって面白かった作品。



第1位  ハリウッド級のド迫力アート

「大工たち」 という意味を持つキューバの2人組のユニットロス・カルピンテロス。
そんな彼らが作った大迫力のアート作品があります。

それが、これだ。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-凍結した惨事の習作


《凍結した惨事の習作》 というこの作品。

ブロック塀が何かによって破壊され、その破片が反対側に飛び散って…
その瞬間で、時間が完全にストップしてしまっているかのようである。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-凍結した惨事の習作


よく観れば、一つ一つの破片がワイヤーで吊るされているのはわかるのですが、
それでも、時間がピタッと止まっているかのような不思議な感覚は、
いつまで経っても消し去ることが出来ませんでした。
観れば観るほど、この圧倒的な世界観に息を呑まされる感じで。

これまた、作品を観ていたら、頭の中にCMが浮かびました。




このCMを初めてみた時くらいの衝撃を、
《凍結した惨事の習作》 に感じました。



他にも、いくつか紹介したい作品はあるのですが、
後は皆様ご自身の目でお楽しみ頂ければと思います。

“でも、現代美術はよくわからないし。。。” という方へ。
大丈夫です。きっと美術展の音声ガイドを聴けば、楽しめるはず。

“え~。でもでも、音声ガイド聴くのって、お金かかるし。。。” という方へ。
文句が多いですよ (笑) !
でも、大丈夫です。このプログラムの音声ガイドは、無料で貸し出してくれます。


個人的には、
面白い作品と、そうでもない作品が半々くらいだったかなぁと。
なので、2つ星。
星星