前回の続きです。
■家族が揃うまで待っていた父
この後、膨大な量の契約を交わし、チームの皆さんはいったん解散。
静けさが戻ったところで、妹が遠方から帰ってきました。
これでやっと家族全員そろい、家族だけの時間になりました。
みんなで父の手を握りながらお話ししました。
私はここから不足している介護用具を買い出しにいったり、喪服をクリーニングに出したり、葬儀屋さんに初コンタクトを取ったり、自宅の猫にごはんと薬をあげなければならなかったりでいったん家を離れました。
そうしているうちに「父の呼吸が止まった」と妹から連絡があり、急いで帰宅。
看護婦さんと先生にも来てもらい、20時過ぎに死亡を確認。
73歳でした。
家に来てからずっとしていた大きな呼吸。
下顎呼吸と言うらしいけど、この呼吸になったらふつう2~3時間で死んでしまうらしい。
それを7時間も頑張っていました。
家族が揃うまで待ってくれていたんだと思います。
退院の日に死んじゃうなんて…と思いましたが、最期の時を家で、家族に囲まれて逝けて本人は満足だったのかなって思います。
看護婦さんが父にやさしく語りかけながら体を丁寧に拭いてくれました。
手際よく、けれども父を一人の人間として尊重してくれているのが分かります。
私たち家族も一緒に拭かせてもらいました。
頭も体もバタバタバタバタしていて悲しみなんて実感もなく、とにかくやることがいっぱいで正に意味不明でここまで来た私は、ここでようやく自分の精神が静かになった気がしました。
自然と涙がこぼれました。
このような死後の処置をエンゼルケアというらしいですが、こういう工程を踏むことで、家族にも気持ちの切り替えが齎されるような気がします。心なしかさっぱりした父の顔を見て、苦しみから解放されて、きれいにしてもらってよかったねと思いました。
■よいケアマネージャーさんにめぐり会えるか
これまで父の体調が変化するたびにまず相談していたのはケアマネージャーさんです。
M病院を紹介してくれたのもケアマネージャーさんです。
ケアマネージャーとは、要介護認定を受けている人を対象に担当として付くことができ、生活状況に応じて、介護サービスを紹介してくれたり、実際の生活の中に組み込んでくれる人です。
父を担当してくれたケアマネさんは、入院中は病院付属のケアマネさんと連携して、退院後の父に何が必要なのかを把握し、介護プランを立てて私たちに提案してくれました。
私たちが自力で調べても見つけられない今回のような巡回サービスや、介護用具、制度など、本当に力になってもらいました。
ケアマネさんは、誰もが通るけれど、誰もが最初は何も分からない介護の世界の、道先案内人です。
経験豊富で臨機応変に対応してくれる、よいケアマネさんに巡りあえるかはすごく重要だと思います。
ケアマネさんが必要!と思ったら、最寄りの地域包括支援センターに相談するといいと思います。
(死んだら終わりじゃない。まだつづく…)
