武市半平太の妻である武市富子さんは1830年に土佐郷士の島村源次郎の長女として生まれました。
19歳で武市半平太に嫁ぎます。
この人の写真を見ていると、私のおばあちゃんを思い出します。
坂本龍馬が武市家へ来たときに庭で小便をするので、「庭が臭くなる」と半平太に小言を言っていたそうです。そりゃそうでしょうね。龍馬も龍馬です。龍馬は富子さんにはあまり好かれてはいなかったように思います。
とはいっても遠縁の親戚でもあるので、どうなのでしょうか(笑)。半平太は龍馬のこれを許しています。それだけ龍馬に対して信頼していたという事だと思います。龍馬はどうでしょう、この人はとても甘え上手。相手の心に対して何処まで甘えても大丈夫かという処の洞察は一級品。もし、大悪党の詐欺師にでもなろうなら、日本一の詐欺師になっていてもおかしくはありません。しかし志があったから、その特技を交渉術に使い、日本の国に貢献出来たのだと(私は)思います。
観察好きな富子さん。B型なのでしょうか・・・(笑)、三人の男に柿を差し出した時の様子を観察しています。
坂本龍馬は無浅慮にかぶりつきヘタの渋い所まで食べてしまった。庭の小便のこともあったのでしょうか、黙って知らぬ顔をして見ていると龍馬は次の柿を取って自分で美味しい所だけ切り取って食べてたそうです。龍馬は龍馬で富子さんを見ていたように思います。富子さんは龍馬がどうするか見ていましたが、そう思って見ている富子さんを龍馬は柿を食べながら洞察していた。だから二個目の柿は普通に食べた。または一個目の柿で渋いところまで食べて富子さんのリアクションを待っていたけど反応が無かったので二個目は普通に食べた。様に感じましたね(^^)面白いですね。
中岡慎太郎は礼儀を崩さず「かたじけのうござる。」と言うだけで柿は食べなかった。この人は馴れ馴れしいのが好きではなかったのでしょうか。それとも人との付き合いに距離を置いて容易に相手を信じない人だったかもしれませんね。
龍馬がお人好しなのではなく、人の接し方です。相手を鼻から信じずに距離を置いて接触する中岡タイプ、相手の心内を覗いてから判断する龍馬タイプ。皆さんはどちらのタイプでしょう。私は馴れ馴れしい方ですが龍馬の様な洞察に余裕はありませんね(笑)
吉村寅太郎はすすめられるままお世辞を言いながら食べていたそうです。
龍馬はこっちも気を使わないから、そっちも気を使わずに楽に対応しろ・・・という部分があったのではないでしょうか。
中岡慎太郎は硬いですね(笑)
吉村寅太郎は、食べたくはなくてもニコニコして話をしながら食べるのでしょうね。
吉村寅太郎といえば天誅組として奈良の吉野で死んでゆく人です。
この人、半平太に子供が出来ないので、富子さんを騙して実家に帰し、半平太に女性をどんどん紹介した。しかし、半平太は儀に強いので浮気をしなかったそうです。
富子さんは半平太の側にいて、土佐の個性ある人々を見てきて、一緒に話した人々がどんどん死んでゆくのを見て、どんな気持ちで生きてこられたのでしょうか。「おーい竜馬」で半平太はセックスコンプレックスという筋書きになっていましたが、どうなのでしょうか。
後で寅太郎の陰謀が発覚して半平太が叱ったそうですが、富子さんは、浮気をしなかった半平太を深く信頼するようになったのではないでしょうか。
その反面、子供が生まれない悩みを心に抱えて生きていたのだと思います。
私の予想では、「私は子種が無いから浮気してもいいですよ」というようなことを半平太に言っていたと思います。半平太は元々儀に厚いので、そう言われると余計に身動きができなかったでしょうね。
半平太が投獄されたときの献身的な姿は有名ですね。
三年間毎日三食の弁当を届け、季節がわかるように花や蛍も届けたそうです。これだけでも感心なのに主人が板の間に寝ているからと、自分も冬には板の間で寝て、夏には蚊帳も付けずに寝続けたというから凄いですね。半平太を思う気持ちがですよ。
半平太が切腹した後は、藩から士族剥奪と家禄没収で、屋敷を手放して長屋に住み、裁縫と羽子板の押絵を作って一人で細々と生きていたそうです。この生活は明治になっても40年ほども続いて、苦しい生活が続いたようです。老年になって田中光顕のおかげでやっとまともな生活になって、琴を弾く事もあったそうです。
この人は長生きしています。なんと大正6年に86歳で亡くなっています。
幕末も明治維新も維新後の日本も見てきた人。
亡くなる前に過去を振り返って、どんなことを思ったのでしょうか。しかし、この人は幸せだったように思います。
冒頭に話した私のおばあちゃん。
明治45年に生まれた人ですが、孫の私や弟が何かある毎に、私達には何も言わずに後ろ山にある神社に登って拝み続けていたそうです。
大切な人を思う心。この心が本当の幸せに繋がるのでしょうか。
私は親不孝だね・・・
富子さんの事を書いていて、そんな風に思ってしまいました。
