ペパーミント Mentha piperita
(menthe=ハッカ)
(mente=考える)
(piper=コショウ)
和名:西洋薄荷(別名:目張り薬、目覚め草)
科:シソ科
ノート:トップ
抽出部位:全草
抽出方法:水蒸気蒸留法
主成分:l-メントール(鎮痙作用、鎮咳作用、去痰作用、血管収斂作用、鎮痛作用、肝臓強壮作用、冷却作用、Ca2+イオン拮抗作用、抗ヒスタミン作用、抗菌作用等=モノテルペンアルコール類)、l-メントン(=ケトン類)、1.8シネオール(=酸化物類)
五行:土・木・金
使用頻度: ★★★
スキンケア:★★☆
スーッと清涼感のある香りは、柑橘系の精油と並んで人気がある香りです。特に日本人は薄荷が好きな方、多いとか。
学名Menthaについては諸説あるようですが、ギリシャ神話にも由来するそうな。『ミントという美しいハーデスという髪に愛されたが、妻のペルセフォネの嫉妬を受けて魔法により草に変身させられた。それ以来、ミントはその香りで人々を魅了してやまない。』
聖書にはミントは税金の支払いに用いられたとも印されているようで、昔から人々に愛されたハーブのひとつです。
さて、ペパーミントは、ラベンダー、ティートリーと同様、非常に重宝する精油のひとつです。家庭用の救急箱に入れておいてもいいかもしれません!
私は原液塗布でも良く使います(団体によっては禁忌ですから、使いたい場合は自己責任でどうぞ)。
例えば食べ過ぎ飲み過ぎで(笑)、あるいは乗り物酔いで胃がムカムカするとき、鳩尾に1~2滴直接塗布すると、かなり楽になります。吐き気にも有効ですが、感染症で出す必要のある時は出すものを出しきって、胃液などばかり上がってくるときに使うといいでしょう。
頭痛や肩こりで苦しいと言う方は、こめかみや首、肩などに原液を少しずつ塗布すると少し楽になるようです。これはカルシウムイオン拮抗作用があるためです(この説明は長くなりそうなのでスル―します
)。
また、花粉症や風邪の初期症状で、鼻水が止まらないという場合には、ハンカチやティッシュに1~2滴落として香りを嗅ぐだけで、洟(はな)が止まってきます。マスクの表面につけるのもお勧めです。
咳で苦しいときには、サイプレスやバジル、プチグレンなど鎮咳作用がある精油にペパーミントを少し加えてブレンドしたオイルを胸や背中に塗布すると、呼吸が楽になりますし、キッチンやその他水回りの雑菌の増殖を抑えるためにスプレーとして使用するのもお勧め。
何しろ重宝します。
ペパーミントには、相反する作用が得られる珍しい特性があるように思います。
ひとつ目は覚醒のち鎮静という作用。
清涼感があるパワフルな香りは、瞬間的に気持ちをシャキッと引き締め、覚醒を促しますが、人によってはその後その感覚から鎮静に向かうようです。私もアロマの勉強中に、眠気冷ましのために使ったつもりが、その後素晴らしい安眠へと導かれ
冷や冷やしたことがあります(笑)受験勉強などで使うときには他の精油とブレンドした方がいいかもしれません。
そしてもう一つの相反する作用は冷却と加温です。
ペパーミントの精油は、体の循環を促すのにとてもいい仕事をしてくれますが、皮膚表面を冷却するため、使用量を間違えると寒くなる感覚に陥ります。夏の暑い時期はアロマバスに使用すると、体の中をしっかり温めるけれども、お風呂上がりには皮膚表面が涼しく感じるため、とても気持ちがいいものです。私はラベンダーとブレンドすることが多いですね。でも夏以外は寒く感じる可能性が高いので、お勧めできません。ご注意を!
さて、この冷却作用。涼感だけで、実際に冷やすわけではないという報告も出ています。低温感受性のイオンチャネルがメントールの受容体であることが判明したのです。つまりメントールの肌を冷やす効果は、冷神経の刺激によるもので、実際には存在しない涼感を感じるのだとか。
メントールは鼻づまりに良くつかわれますが、このメカニズムから考えると実際に鼻の充血が除去されるわけではなく、清涼感から鼻の通りが良くなったと感じる、というわけです。皮膚の痒みにも用いられますが、それも同じ理論ですね。
ですから、皮膚のかゆみにも有効と言われるペパーミントですが、アトピー性皮膚炎の方などは、ペパーミントを使うと、一瞬楽になったように思うけれども、その後はむしろ痒みが増すと言う方が多いです(私の経験では)。たぶん、血行が良くなるので、痒さが増すのでしょうね。
ケーキやゼリー、お茶などのトッピングに使われる丸い葉のミントは、スペアミントやアップルミントなどですね。
我が家のベランダでも、毎年旺盛に成長してくれるハーブのひとつ。ハーブティにしても美味しくいただけますよ。
ペパーミントは東洋医学では『精』を散らすものと考えられているそうです。うまく使うと、精が全身に運搬されるのを助けますが、使いすぎると精を枯渇するので、高濃度での連続使用はお気をつけくださいね。
念のため、乳幼児やてんかん、高血圧、妊婦さん(つわりの吐き気にはいいかもです)は、控えた方がいいかもしれません。


