イランイラン Cananga odorata
(kenanga=とても素晴らしい香りの花) (odor=芳香)
和名:鷹爪花(おうそうか)
科:バンレイシ科
ノート:ベース
抽出部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
主成分:ゲルマクレン、α-ファネッセン、β-カリオフィレン(セスキテルペン炭化水素類=鎮痛作用、抗炎症作用、鎮静作用、降圧作用、鎮痙攣作用)安息香酸ベンジル、酢酸ベンジル、酢酸ゲラニル(エステル類)、パラクレゾールメチルエーテル(フェノールメチルエーテル類)
五行:火
使用頻度: ★★☆
スキンケア:★★☆(ヘアケアにグー)
濃厚で甘く官能的な香りは、「花の中の花」という意味を持つ「アランイラン」というマレー語に由来しています。
インドールという成分がわずかに含まれますが、これはジャスミンやアブソリュードの花精油など濃厚な花の香りに含まれることで知られていて、フローラル調の香りに重厚さや動物的な匂いが加わることで、非常に美しい芳香効果をもたらします。が、実はこれ、濃縮すると、糞便のような香り・・・というかニオイなるのです。昔、トイレの便器に転がっていた、あのモスボールに含まれていた、といえば想像できます?
この独特の香り成分があるためでしょうか、イランイランは一部の方にはあまり好まれない香りでもありますし、また降圧作用があるため、高濃度でこの精油を使用すると、たまにショック状態でフラフラしてしまったり、頭が痛くなったりする恐れがあります。使用量には注意したい精油です。
イランランをはじめ、濃厚な香りの花精油には、その芳しい香りの刺激がエンドルフィン分泌を高めることで、痛みを抑えたり、気分を高揚させてくれる働きがあることもわかってきました。香りを嗅ぐだけで、場合によっては痛みが無くなるなんて
アロマの底力を思い知らされるときです。
さて、イランイランには前述した降圧作用の他、心拍調整作用(特に頻脈に)、強心作用などもあります。ストレスや過労で不整脈があるときなどは、キャリアオイルに希釈して胸部や背中に塗布するだけでも楽になるという方が多いです(治療になるわけではありませんので、補完的に利用しましょう
)。
フェノールエーテル類の存在のせいでしょうか、抗酸化作用があるとの報告もあります。若返りの媚薬として、用途がありそうです(笑)
また強力な鎮痙作用があるため、痙攣性の諸症状にもいい仕事をしてくれます。筋肉の痙攣、アレルギー性の喘息や胃腸の痙攣などにもいいでしょう。てんかんの予防にもよいと言われています。私はノロウイルスのような消化器の感染症のときにイランイランが欲しくなることが多いです。
20世紀の初頭にイランイランの薬効を認めたフランスの化学者たちは、レユニオン島での調査中にマラリアや腸チフス、腸管の感染症に効果があることを知りました。同時に心臓を鎮静することも発見しました。
実際にフィリピンやインドネシアなどの人々は、イランイランの花を摘み、ココナッツオイルに浸したポマードを、「ブーリブーリ」と言って、肌や髪、体に塗布して感染症の予防や紫外線や海水から体を守り、美しさを保つためにも使っていたようです。
インドネシアの人々は新婚初夜のベッドにこの花を撒く習慣があるそうです。イランイランの香りは催淫作用があることでも知られていますが、この甘美な香りは、リラックスさせて精神を高揚させるのがとてもうまい精油です。男性を引きつける香りとしても知られていますので、恋愛や婚活などにもぜひ、ご活用くださいませ!効果のほどは保障できませんけど・・・ただ、内向的なゆえに潜在的に官能性を押しとどめてしまう方に向く精油だということは、確か、だと思います。
また神経の緊張をほぐし、感情を押し込めて抑圧してしまう、不安や恐れを抱えているようなとき、それを開放し、喜びや楽しみを表現することを助けてくれます。
イランイランは熱帯の常緑高木で、20mにも成長するそうです。花は細長く、咲き始めは薄緑色で、成熟するにつれ濃い黄色に変わります。ピンクや紫色をした品種もあるそうですが、精油は黄色い花から抽出されます。
(画像はWikipediaより拝借しました)
↑私もまだ、生でイランイランを拝んだことがないのですが
お借りして言うのもなんですが、この画像はちょっと・・・。
蕾が開いてから2~3週間、花弁が黄色くなった頃が最もよい香りを放つようです。花を摘みたてに精油を蒸留します。一番初めに蒸留されて採れたものをイランイランエクストラといい、その後いくつかの等級にわけられます。もちろんエクストラの香りが一番よい、とされています。