「気持ちや考えが伝わるしくみ」|通訳の奥義? | SC神戸中国語スクール 京都校

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『脳に悪い7つの習慣』
第7章 脳に悪い習慣⑦――めったに人をほめない

 

林先生は突然読者に質問してこられます。

 

突然ですが、みなさんは、自分の気持ちや考えがどのようにして他人に伝わるのか、なぜ伝えることが可能なのかを考えたことがありますか?

 

私はこのように問われて自分の気持ちや考えが他人に伝わることが、初めて不思議なことだと思いました。

通訳をしているので言葉や表情を介して話し手の気持ちや考えを聞き手に伝えているとは思いますが、考えは伝えることはできても気持ちまでは伝えることができないのではないかと思いました。

 

林先生の回答は、

 

人の感情や思考、ときには心までもが他人に伝わるのは、脳のA10神経群から始まる「ダイナミック・センターコア」の神経細胞群に「同期発火」を起こす力があるからです。

たとえば、みなさんが誰かから悲しい話を聞いたとします。

すると、相手の発する情報――話の筋道、身振り手振り、悲しげな表情、あるいは涙など――を受け取った脳は、相手と同じように脳神経細胞を同期発火させるのです。

 

「A10神経群」とか「ダイナミック・センターコア」は脳のある部分だと思ってください。

そして「同期発火」とは、脳の神経細胞が同時に発火するのですが、「発火」と言っても火が出るのではありません。

神経細胞に情報がもたらされると活発になる状態です。

これを「発火現象」といいます。

たとえば話し手の脳が「悲しい状態」に「発火」していると、聞き手は話し手が出している色んな情報を受け取り、自分の脳を話してと同じように「悲しい状態」に「発火」させるというのです。

これが、

 

「気持ちや考えが伝わるしくみ」

“情感与想法的传递构造”

“ qínggǎn yǔ xiǎngfa de chuándì gòuzào ”

 

なのですね。

だから、電話で声だけで話をしていると気持ちや考えが伝わりにくいのでしょう。

林先生は更に次のように言います。

 

人の感情や思考、ときには心までもが他人に伝わるのは、脳のA10神経群から始まる「ダイナミック・センターコア」の神経細胞群に「同期発火」起こす力があるからです。

人之所以能够将个人的情感、思想有时候甚至是意愿传递给他人,都是因为A10神经群会引起“动态中核”中的神经细胞群产生“合放连锁反应”。

Rén zhīsuǒyǐ nénggòu jiāng gèrén de qínggǎn 、 sīxiǎng yǒushíhou shènzhì shì yìyuàn chuándì gěi tārén , dōu shì yīnwèi A10 shénjīng qún huì yǐnqǐ “ dòngtài zhōnghé ” zhōng de shénjīngxìbāoqún chǎnshēng “ héfàng liánsuǒfǎnyìng ” .

 

「気持ちや考えが伝わるしくみ」について、専門用語が多く、林先生の言うように何度もくり返し本を読むことで理解することができるのですが、とにかく、この「伝わるしくみ」とは、直接つながっていないけれど伝わるしくみなのです。

 

私はこれを「気」とか「振動」とか目で見えないもので伝わっている。と理解しています。

この「目で見えないもので伝わる」のを使っているのが、たとえばバイオリンやピアノなどの楽器で、演奏者の思いを伝えているのではないかと思っています。

そして、通訳者は言葉をヒントにして、話し手と「同化」して話し手の「考えや気持ち」を感じ取り、それをまた言葉をヒントにして話し手の「考えや気持ち」を聞き手に伝える。

このとき、通訳者の脳は「同期発火」していて、聞き手の脳に話し手の「気持ちや思い」を伝える。

 

林先生の本を何度もくり返し読み、また、通訳者の本も色々読むうちにこのように思うようになりました。

だから、脳が「気持ちや考え」を伝えるしくみを理解し、それを活用することが通訳の奥義だと思ったのです。

 

「目に見えない世界」のことなので、はっきりと証明はできませんが、これから先も考え続けていきます。