チェルノブイリ・ハートは最近公開されているドキュメンタリー映画です。
映画を見に行く時間がなかったので、同名の本を購入して読んでみました。1時間ほどで読めてしまう本ですが、ものすごく考えさせられました。
チェルノブイリ事故から20年、ベラルーシの99%が汚染地域になっており、原発100キロ圏内は、いまだに高い放射能で汚染されていますし、国内にはいくつものホットスポットが点在しています。
原発事故後、生まれてくる子供の約75%が何らかの障害を持って生まれてくるようになりました。
それに伴い、育児放棄、捨て子が急増。そのようなみなしご障害者たちを養育するための施設がもうけられました。
事故前後に生まれた子供たちが大人になり、その子供が生まれると、75%もの確率で先天的な障害が発生するのです。
そして甲状腺ガン。ちょうど高校生くらいの年齢で発生するので、同級生で揃って入院なんて場面も。甲状腺ガンの治療が生活の中に当たり前のように含まれているという現実。
そこに描かれているのは、どこか遠い国の話ではなく、20年後の日本です。
一度汚染された地域が十分に除線されるまでに900年という時間を要するそうです。
これは何もネガティブな発想とかでなくて、いま起きている現実そのもの。
結局つけを払うのは未来の子供たち。だからこそ今から原発を止めなければ意味がない。
最後の医師の言葉が胸に刺さる。
「世界中の原発は今すぐに止めるべきです。われわれは、原子力を扱えるほど文明化されていない。」
安全神話で弱点を隠されてきた原発を、安全に運用できると思うことは、単なる希望的観測に過ぎないということなのだ。