台湾の多様性を支える先進的デジタル環境 | 台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

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デジタル先進区、台湾

台湾がデジタル先進地区であることはよく知られています。IMD世界デジタル競争力ランキングは2021年9月現在、8位ですし(日本は28位)、世界94か国・地域を対象としたオープンデータ取り組みの格付けでは近年連続で1位に輝いています。

台湾のデジタル環境を語る上でのキーワードはこの「オープンデータ」、「シビックハッカー」、「ハッカソン」ではないでしょうか。


オープンデータ

「オープンデータ」とは、政府の公共データを無償で公開することで、その公共データを活用することで、世界に名を轟かせた『マスク販売アプリ』も、感染拡大後の『ショートメール実名登録アプリ』も生まれたのです。


シビックハッカー

そしてコロナ禍での大活躍で知られるようになったのが台湾のシビックハッカー。 「シビックハッカー」とは、ITの知識と技術を駆使し「市民」の立場から社会問題の解決をめざす、民間のエンジニアのこと。従来の社会運動にITを結びつけた「IT社会運動家」とも言えますね。彼らは基本的にボランティアで活動しています。

台湾には高度な技術を持つシビックハッカーが多く、たくさんのコミュニティーが存在します。現在のデジタル担当大臣、オードリー・タン氏はシビックハッカーの代表的、象徴的存在です。

ハッカソン

「ハッカソン」というのは、ハック(hack)とマラソン(marathon)を組み合わせた造語。例えば台湾で2018年から毎年開催されている総統杯ハッカソンは、台湾の社会問題について政府が開放するオープンデータを活用しながら、解決するためのアイディアを競い合うイベントです。

かの有名な台湾のデジタル辞書『萌典』を作った「g0v」も、あるハッカソンへの参加がきっかけで設立されたグループ。その後のg0vの主な活動の一つはハッカソンの主催だし、オードリー・タン氏の入閣のきっかけもハッカソンなのです。

台湾の『萌典moedict』


台湾のデジタル辞書『萌典moedict』はとにかくすごい!! どのように生まれたかというと…。2013年3月のハッカソンで、ある人が『重編国語辞典修訂本』をオープンデータ化することを提案し、オードリー・タン氏を含む30名ほどのハッカーが開発に取り組んだのだそう。


ハッカソンの翌日3月24日に公開され、その数か月後には教育部が認可しました。元になった『重編国語辞典修訂本』は中国語だけの収録ですが、『萌典』には中国語16万語以外に2万語の台湾閩南語、1万4千語の台湾客家語も収録されています。互いの辞書にワンクリックで飛べるし、音声も聞けます。

スマホ用にも無料アプリがあり、こちらはオフラインでも使用可です。これは最初、本当に驚いたし貧乏だった私はとても助かりました。この『萌典』のすごさは語りだすときりがないので次回にまた詳しく書きます!

そして2014年のハッカソンではアミ語萌典が開発されました。着実に増えていく、台湾の多言語デジタルコンテンツ。多元社会、多様性を支えるツールとしても、台湾のデジタル環境は輝きを放っています。