台湾ドラマ『孽子(Nièzi)』。台湾文学の巨匠、モダニズム文学の騎手、白先勇の長編小説が原作のドラマ(2003)。同じ小説が原作の映画『孽子』(1986)は、時間的制約や公開された時代の社会背景もあってか、登場人物の設定やストーリーがだいぶ変わっていたが
ドラマの方はかなり忠実に原作の世界が再現されている。もちろん原作にないエピソードもいくつか付け加えられてはいるが、大筋は一緒。
ただ、結末というか、阿青と阿青の父親の関係が最後に結局どうなるかというのがだいぶ違う。
『孽子(Nièzi)』は父と息子の物語だとも言える。小説の始まりは父親と息子の断絶。というか父親による息子の放逐。高校校舎内での「淫猥行為」が見つかって退学処分を受け、それが原因で父親に家を追い出される息子の阿青。そして黒夜の王国に住まうようになってからは阿青の友人、恋人、庇護者たち幾組かの父と息子の物語が紡がれ、阿青も話の聞き役、相談相手として静かに係わっていく。
だが阿青自身と父親は結局どうなるのか。阿青は父親に許してもらえるのか。そもそも阿青は許してもらおうとするのか。逆に父親を許せるのか。
結論から言うと、原作では、父子は和解もしなければその糸口も見えない。暗示もない。でもドラマでは……
長くなったので次回に♡