『孽子』では、小玉の父親(日本の華僑)探しも重要なストーリーの一つなので、日本の話もよく出てくる。小玉も片言ながらちょくちょく日本語を話す。
第11週では、阿青(アーチン)も使っている。ちょっと揉めていた小玉(というか阿青が小玉に怒っていた)と仲直りした朝、出勤していく小玉に向かって
小玉(Xiǎo Yù)、がんばって
と日本語で声をかける。小玉も
ありがとう、センセイ
と応える。という場面。その後小玉の母親も華僑の林さんに対して日本語で挨拶している。
台湾の映画やドラマを見て感じることは、描き方の違いこそあれ、まあ、よく日本が出てくるということ。逆にそれがないと不自然に感じるというかリアリティに欠けるというか、そのくらいのレベル。
ドラマ第11集に、背広を着て現れた小玉を老鼠(ネズミ)が「宝塚の男役みたいだね」と褒める場面がある。他にも、浅丘ルリ子やら池部良やら、日本の俳優女優の名前から、資生堂だのなんだのといった会社名まで普通に出てきて、
70年代台湾の中の日本が見える小説、ドラマ『孽子』である。