女と男―― 查某人 tsa-bóo-lâng と查埔人tsa-poo-lâng | 台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

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女と男。世の中にこれほど大事な言葉がありましょうか。社会的にも哲学的にも文学的にもそして生活の上でも最重要ボキャボラリー。

なのに、台湾語!これがなかなか覚えられないのである。そして似たような発音なので区別がとても難しい。「男」と発音しているつもりで「女」と発音していたり、逆に「女」と言わなければならないのに「男」と言ってしまったり
或いはどっちでもないような発音になってしまったりする。

  女は 查某人 tsa-bóo-lâng 、 

  男は 查埔人tsa-poo-lâng



  困難の原因、まずはいつもの声調


「人」をつけない「查某 tsa-bóo(女)」と「查埔tsa-poo(男)」もよく使われるのだが、その場合の声調は、それぞれ「7声+2声」、「7声+1声」だ。




だが「查某人 tsa-bóo-lâng(女)」と「查埔人tsa-poo-lâng(男)」というように後ろに「人」がつくと2文字目も変調して「7声+1声+5声」、「7声+7声+5声」に変わる。ものすご複雑だし微妙な区別。


  もう一つは無気音と有声音の区別


無気音は、台湾語では“p”、中国語は“b”で表す(有気音は台湾語では“ph”、中国語では“p”)。有声音は台湾語では“b”で表すが、中国語の子音にはない。

有声音は日本語のいわゆる濁音がそうなので出せない音ではない。問題は無気音。日本語にはない概念なので日本人はけっこう苦手。特に中国語で“b””d””g”などで表すのでついつい濁音(有声音)になっちゃう。

でも中国語の場合の最重要課題は無気音と有気音の「区別」なので、中国語だけやってる分にはなんとかなる。まあ正確な無気音ではないとしても、有気音との区別がつけばオッケーなわけだから、有気音がしっかり出せればそこまで苦労はしないのだ。

ところが台湾語の場合はそうはいかない。台湾語には有気音と無気音の区別のほかに、無気音と有声音(濁音)との区別がある。だから、超スーパーウルトラ正確な無気音を出すことが求められる。(自分で出せない音は聞き取れない。)

  女は 查某人 tsa-bóo-lâng 、 
  男は 查埔人tsa-poo-lâng

女の「bóo」は有声音(濁音)の「ぼー」。男の「poo」は無気音の「ぼー」(濁ってはいけない。「シッポ」の「ポ」)。

この区別ができなければ、正確な声調で言えなければ、「女」も「男」も言えないことになる。

おそるべし、台湾語。