イギリスで働き20年が過ぎても、未だ英語の壁は遥か高くそれゆえ、トンチンカンな事を答えたり質問したりしてしまう私に対し、スタッフが普通に接してくれる。
これはもう、有難いとしか言いようがない。

今日は姉妹店のマネージャーから呼ばれ、フロア責任者になってもらえないか?という話だった。
マネージャーは私をよく理解しており、話し終わる前に爆笑しながら「多分やらんよな?やらんやろ?」と言いながら話を終えた。
私も「やらん」と笑いながら答え、マネージャーは「給料2倍出さなワリ合わん?」と笑った。
給料2倍出ても血尿、血便まで出るストレスならワリ合わん…

マネージャーは「もし気が変わったらさ…」と笑った。
絶対イヤである。
サボり集団をまとめるなんか命を縮めるも同然の仕事。
金の話やない。
質の話である。

仕事を終え息子を迎えに行く途中、私はしかし有難いなと考えた。
外国人の私を指名してくれる上司がこの職場にも前の職場にもいたが、これは本当に有難い。
私はイギリスにおいて雇用され続けるのは、芸者と同じだと思っている。
呼ばれるうちが華であるから、今日も「やっぱりあの人がいてくれな困るわ」と思わせるよう働く。それが明日呼ばれるお座敷に繋がり、また翌々日に繋がる。
私はそうでなければ外国人の私を採用してくれた上司に申し訳ないと思いやってきた。

こういう気持ちを持って働いた事など日本ではなかった。
しかしイギリスに来てからは、私のようなヘロヘロ英語の外国人を採用してくれて有難い、ただただそう思ってやってきた結果がこういうオファーである。
断るのは子育てがまだ終わっていないから。
子が巣立てば、この時間は二度と味わえない。
残り数年、私はお母さんとしてやるべき事、向き合う事がある。

チャンスはいつでもあるし、チャンスを掴んで血尿が出るならチャンスを掴むんやなかった…となるやもしれぬ。
まあ、今のペースで頑張るのみ。
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