こんばんわ![]()
台風が来ているからでしょうか
朝いちばんにスーパーに行きましたら、
介護タクシーを使ってのお買い物の方に
ふだんより多くお会いしました。
おとなしくほどほどに通り過ぎる台風でありますように。
のつづきです。
『えんとつ町のプペル』無料公開の舞台裏
お金の奴隷解放宣言
これまで何かを売るには、「場所代」が発生していた。
土地に限りがあるためだ。
しかし、インターネットの普及により、
こうした物理的制約が破壊され、あらゆるものが無料化された。
2017年1月19日。
西野氏はネット上で、「お金の奴隷解放宣言」と称し、
『えんとつ町のプペル』の全ページを無料公開した。
すると日本中から、
「クリエイターが食いっぱぐれる」
「業界が疲弊する」
という批判の声が上がった。
こうした数万件の批判が、いかに時代錯誤なことか。
実際には、無料公開により、絵本の売上は上がった。
23~24万部だった発行部数は、一気に31万部まで伸びた。
そしてスタッフたちにも、「ボーナス」という形でお金が落ちた。
無料公開を批判する人間に未来はない
「作品を無料公開にすると、作品にお金を払うという意識が薄まる」。
この批判を、西野氏は次のように論破する。
テレビのアニメはそもそも無料公開だ。
制作費は番組のスポンサーがもち、
無料でテレビアニメを視聴した人の一部が、
そのアニメの映画や有料イベント、グッズ、
スポンサーが流したCMの商品にお金を払う。
その売上がスポンサーに入る。
そして、価値あるモノを無料公開するからこそ、
ファンが生まれる。
巡り巡って、制作に関わった声優やスタッフにもお金が落ちるという仕組みだ。
これはツイッターやグーグルなどのサービスでも同様である。
一見、無料のようだが、マネタイズのタイミングを
後ろにずらしているにすぎない。
入口を無料にすれば、ユーザーが増える。
「多くの人が利用している」という価値を生み、
皿の大きな売り上げが後で見込める。
西野氏がとったのは「フリーミアム戦略」である。
フリーミアムとは、基本的なサービスや製品は無料で提供し、
さらに高度な機能や特別な機能については料金を課す
というビジネスモデルだ。
絵本を無料公開したのも、そのほうが、
「売り上げが伸びる」
「出版業界が盛り上がる」と考えたからである。
こうしたお金の流れを学ばずに、
過去の常識にとらわれている人は、
お金によって、行動の選択肢が狭められてしまっている。
まさに「お金の奴隷」だ。
現代で物を売るなら、現代人の動きを読まなければならない。
何にお金を使うのか。
1日に何時間スマホを見ているか。
スマホを使う際、親指はどの方向に動かしているか。
これらを読み、常に半歩だけ先回りして、売り方をデザインする必要がある。
実力評価時代の到来
作品の無料化が進むと、
エンタメ業界は完全な実力社会になる。
なぜなら、実力が可視化されると、
売上が上がる人間と、実力不足が露呈して売り上げが落ちてしまう
人間に二極化するためだ。
これにより、死ぬ気で努力しているクリエイターのみが
生き残れるという、至極真っ当な実力評価の時代が到来する。
無料化は、「もっともっと、実力をクリアにしようぜ」
という提案だ。
こうした時代において、一番効果のある広告は
「作品のクオリティーを上げること」に尽きる。
「貯金」から「貯信」の時代へ
西野氏は『えんとつ町のプペル』の著作権をフリーにした。
その理由は、この絵本を一人でも多くの人に届けるという
「目的」を達成するためだ。
広告は本来、お金を出してつくってもらうものだ。
しかし、作り手が勝手に宣伝をしてくれる。
こんなにありがたい話はない。
権利を開放し、できるだけ多くの人に無料で使ってもらう。
それが多くの人の生活を支え、感謝や信用を貯めていく。
あとはクラウドファンディングやオンラインサロンといった、
「信用をお金に両替する装置」で、必要に応じてお金に替えればいい。
これからは「貯金」の時代から、
信用を貯める「貯信」の時代になる。
それを踏まえ、何のための著作権なのかを自問してみたほうがよい。
信用時代の新たな広告戦略
本を売りたければ、自分で1万冊買え
西野氏は『えんとつ町のプペル』を個人で1万冊買った。
ただし、実際のところ、西野氏は1万人の予約注文を取ってから、
出版社から1万部を買い取り、それを予約者に送った。
西野氏はビター文払っていない。
よって、「金にモノを言わせやがって!」という批判は的外れそのものだ。
では、西野氏が個人で1万冊を購入した理由は何か。
①一人でも多くの人に届けるには、
アマゾンや書店の販売期限のルールに縛られず、
『えんとつ町のプペル』の都合に合わせた売り方をすべきだ
と考えたためだ。
自分で予約販売サイトを立ち上げ、
発売よりかなり早い段階から予約販売を開始した。
②前著であるビジネス書『魔法のコンパス~道なき道の歩き方』
の失敗にある。
一番売れる時期にアマゾンで品切れが続き、
機会損失を引き起こしてしまった。
これを反省材料に、出版社に対し、
確実に売れる見込みがあることを前もって提示したのである。
③絵本の広告に使える大きなアイテムを得るため。
それは、絵本1万冊分の領収書である。
これほどフォトジェニックな紙ぺらはない。
発表すれば、他人が時間を使って宣伝してくれると踏んだ。
現に、各局のワイドショーがこの話題を取り上げた。
しかし、西野氏がスタジオに足を運んだことは一度もない。
このように、ある広告案件に対して、
自分の身体をどこに置いておけば、
よりコストパフォーマンスが上がるかを考えて、
実験していくことが大切だ。
セカンドクリエイターを味方につけろ
モノやサービスを広く知らせ、
人の関心を引き付けたいのなら、
自分のファンの外側に届ける仕掛けが必要となる。
現在は、国民総クリエイター(情報発信者)の時代だ。
時々趣味でつくり手になろうとするセカンドクリエイターが増えた。
面白い看板があれば、写真に撮ってインスタにアップする。
感動したことがあればFacebookに書くのが日常だ。
ヒットを生み出すには、
このセカンドクリエイターの創造性をいかに揺さぶるかがカギとなる。
これからの広告制作においては、
自分の手から離れても、
「広告の連鎖」が自然発生する基盤をつくっておくことが大切だ。
絵本を正方形にした理由
絵本『えんとつ町のプペル』のページは正方形である。
これは、どうすれば読者にインスタにアップしてもらえるか
を考え抜いた結果だ。
また、『革命のファンファーレ』の各見出しも、
レイアウトを正方形にした。
こうして本の中に撮影スポットをつくり、
拡散装置にしたのだ。
確実にヒットを生むには、数十、数百の仕掛けが欠かせない。
しかも、自分の時間ではなく、他人の時間を使った宣伝なら、
なお効果的だ。
ヒットの神は、数字に微笑む。
努力量が足りていない努力は努力ではないし、
時代にそぐわない誤った努力ならば、軌道修正しなければならない。
常識を疑い、実践し、修正点をあぶり出す。
伸ばすべきポイントを徹底的に伸ばす。
それを繰り返した先に未来がある。
「口コミをデザインする」
「ニュースを出すな。ニュースになれ」
「お客さんがお金を出すキッカケをつくる」など、
新時代のマーケティングバイブルでございます。
時代のとらえ方を学びました。
では、また明日^^




