トイレ用スリッパは、玄関に置かれたら悪になる

2000年前に行われたゴルゴタの秘儀

 

人間イエスの肉体に受肉した神キリストは、痛み・孤独・迫害…など、人間としての苦しみを体験し、死を迎えました。

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死から復活までの3日間、キリストは死後の世界を訪れます。

 

当時、知的になったことにより、霊的視力を失った人類は、死後の世界で目覚めていることができなくなりました。

 

ですから、人類にとって、死後の世界は暗く、寂しい闇の世界として体験されるように。

 

ホメロスの『オデュッセイア』にある「地上の乞食として生きる方が、冥府の王として君臨するよりましだ」という言葉は、死後の世界に対する当時の人々の恐怖を物語っているとシュタイナーは言っています。

 

太陽神キリストが死後の世界を訪れたことにより、光がもたらされました。

 

死後の世界で何も見えず、孤独や闇に閉じ込められていた人々の魂は、キリストという光の道しるべを得て、救済されたのでした。

このことにより、私たち人類は、死後の世界を恐れる必要がなくなりました。

 

シュタイナーは「人類は死を克服した」と言っています。

 

そして、死を克服した今、第五文化期(西暦1413年〜3573年)の人類の課題は「悪の克服」です。

 

シュタイナーは「悪」を単に、善い行いの反対側にあるものとはせず、「間違った場所に置かれた善」と表現しています。

 

例えば、かつては善とされていたことが、時代を経て悪に変わる例はたくさんあります。

 

昭和の常識

「部活中に水を飲んではいけない」

「うさぎ跳びで筋力を鍛える」

「突き指は引っ張って治す」

などは、その典型です。

トイレ用スリッパは、トイレにあると「善」ですが、玄関でお客様にお出しした瞬間、「悪」に変容します(笑)

シュタイナーは、人間を現実から引き離し、過度な熱狂や傲慢、幻想へと誘う力をルシファーと呼び、人間を物質主義に縛り付け、冷酷な知性や機械的な思考、恐怖の中に閉じ込める力をアーリマンと呼びました。

 

死を克服したはずの人類が、いまだに死を恐れるのは、アーリマンの働きかけによるものです。

 

けれど、ルシファーの力なしには、芸術は生まれることができません。

 

そして、アーリマンの力なしには、数学は存在できません。

 

それどころか、私たちは肉体という「形」を維持することさえできなくなります。

 

上へ上へと向かうルシファーの力、下へ下へと向かうアーリマンの力

 

その2つの力にバランスをもたらすのがキリストの力です。

地上に悪がもたらされたことは、ほかでもない人類の望みであり、それを実行したのは創造主の意志を受けた大天使ミカエルです。

もしも、地上に悪が存在しなかったら、どうなっていたでしょう。

 

もちろん、犯罪や戦争、虐待などは起こりえなかったでしょう。

 

けれど、人間たちは、ただ指導霊たちに従うだけの「操り人形」になってしまった筈です。

悪という誘惑や困難に直面し、自らの意志でそれを乗り越え、善を選択し直すプロセスを通じて初めて、人間は真の精神的な自由を獲得できるのだとシュタイナーは説いています。

 

「悪は、人間が自らの力で善を勝ち取るための抵抗力として存在している」

 

そして、私は思ったのでした。

 

「悪の克服」は「悪の救済」でもある、と。

 

私たちが、ルシファーを感動や創造の力に、アーリマンを夢の具現化や誰もが安心して暮らせる秩序の力として、使いこなせることができた時、悪は光に還り、救済されるのではないでしょうか。

 

劇団雷花 オンライン劇『悪の救済』

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