口には酸素マスク、
胸には心電図を図るコードが数本付けられていた。
コロナ蔓延で、お見舞いにも行けず、
寂しかっただろうな・・・
何を思っていたんだろう・・・
一言でいいから声が聞きたいと思ったけど、
最後の声を聞く事はできなかった。
でも、一瞬だけ意識を取り戻したのだ。
三男の
「おばあちゃん」
の呼び掛けに、まばたきをして咳き込んだそう。
主人と私より先に到着した三男の呼び掛けに反応したのです。
家族の誰かを待ってたんだ。
それが精一杯の『さよなら』だったんだね。
(母にとっての)孫達を可愛がっていたから三男にさよならができて良かったかな。
母の手を握ったら、
小さい頃、いや、大人になってからもよく握った感触が甦ってきた。
母と手を繋ぐのが好きだった。
ふにゃふにゃなくらい柔らかくて肉厚な手
気持ちいいの。
私の癒しだったな。
感触は変わらないのに、
今は冷たくて、
血液検査や点滴のため、アザだらけになって。
初めて涙が出てきた。
