帰宅すると、おもちはいつも通り玄関まで迎えに来てくれました。
「ママー!」
そう言って、走ってきました。
こんなに大切な存在がここにいるのに、
どうして私はこんなにも悲しいんだろう。
十分幸せなはずなのに。
今ある幸せをちゃんと感じられない自分が、嫌になりました。
りょうくんが帰宅するのを待って、この出来事を話しました。
私「話さなきゃいけないことがあるんだけど。」
夫「なに?怖いな。」
2人目を望んでいるりょうくんに、先に妊娠したことを伝えたら期待させてしまう。
どう言えばいいのかわからなくて、私はこう言いました。
私「2人目、だめかもしれない。」
夫「別に妊娠できなかったら、それはそれでいいよ。おもちもいるんだし。今すごく幸せだよ。別に体が悪いわけじゃないんでしょ?」
私「体は大丈夫なんだけどね…妊娠したんだけど、流産しそうなの。」
夫「妊娠?今?赤ちゃんいるの?」
私「昨日、妊娠検査薬で陽性が出たから病院に行ったの。でもサイズがおかしいから、流産する可能性が高いって言われちゃった。」
夫「今お腹に赤ちゃんいるんだね?おめでとう。何かできることはないの?」
私「ないよ。」
夫「どこの病院に行ったの?他の病院でも見てもらおうよ。俺も一緒に話聞きたいし。」
私「同じだよ。だってサイズもかたちもおかしいんだって。それはどうしようもできないでしょ。」
夫「そうだけど…」
私「まだ心拍も確認できてないんだよ。だから今は待つしかないよ。」
夫「エコー写真もらった?見たいな。」
りょうくんの反応を見て、胸が苦しくなりました。
普段あまり口にしないけれど、
この人もこんなに赤ちゃんを望んでいたんだ。
私「うん。でも、あまり期待しないで。」
夫「うん。そうだよね。でも妊娠はしたんだね。それは嬉しいことじゃん、お祝いしようよ。」
そんなに喜ばないで。
お願いだから、そんなにうれしそうな顔をしないで。
もし駄目だった時、
悲しい思いをするのは私だけで十分なのに。
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