射手座の新月「人が想像することは、必ず人が実現できる」 | 占星術家しゅんじ「宙の色(そらのいろ)」

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「宙」という文字には「永遠の時間」という意味があります。
時は無色透明ではなく、無限の彩りに満ちた物語のような連なりです。
西洋占星術を通して、時に込められたメッセージを読み解きます。

11/22 21:32に射手座の新月です。


◎ 一言で言うと

 想像力のジャンプと日常への着地を繰り返しながら、
 少しづつ重い鎖を解き、飛行船を現実の空へ飛ばす新月。

 盛大なセレモニーは「出発」の合図です。
 たくさんの観客たちの熱気に包まれ
 飛行船は離陸の準備ができていて、
 親しい仲間もライバルもそこで待っています。

 けれども、貴方は強く後ろ髪を引かれています。
 未完了の人間関係、依存や執着心。
 契約、権利、金銭などの社会的な負の縁。
 そして、節度あるオトナとしての強い責任感が
 重い鎖となって「出発」の飛行船を引き止めています。

 真っ向から対立する過去と未来の2つの狭間で
 激しい葛藤を繰り返しながら、
 絡まった鎖は徐々に解けてゆきます。
 不要な積荷を下ろして軽くなった機体は、
 ふわりと浮かび上がり、
 貴方は、遠く、熱く、明るく開かれた方へ
 はじき出されるように飛び出してゆく。

 貴方が今まで信じ、従ってきた自分の常識やルールを疑い
 それを書き換えてでも実現させたいことは
 一体何でしょうか。

 その問にまっすぐ向かい合う時、
 土星の鎖は自由を縛る拘束具ではなく
 夢がシャボン玉のように消えてしまわないように
 実現する時まで厳しくテストしながら、
 天空と地上をしっかりと繋ぎ止めておくための
 命綱であり、へその緒なのだと気づくと思います。





◎強調された「火」… 情熱、鋭い直観
 空全体を見ると「火」のサインに5つもの星が集まっています。
 10個のうちの5個なので、かなりの熱量です。
 「火」は直観(瞬時に核心をつかむような洞察、天啓)であり、
 企画力、独立心、行動力、創造性、戦闘力
 といった性質が強調されます。

 また、知性や客観性の「風」が0個なので
 ロジカルに客観的に思考するよりも、
 言葉で説明しようのない、主観や閃きを元に
 コミュニケーションするやり方がこの時は上手くいきます。

 新月は射手座のいちばん入口である「1度」にあります。
 ここは各星座の特徴が最も高い純度で、
 ストレートに衝動的に押し出される場所です。

 なので、射手座が持っている独立心や
 遠い世界を目指して羽ばたく自由への欲求、
 切磋琢磨しながら自らを精神的に高めたい向上心が
 はっきりと示されます。

 射手座が象徴するような
 対戦型のスポーツやディスカッション、
 
外国語や法律の勉強、体験型ワークショップ
 専門分野の研究、遠い場所への旅行をしたり
 異国の文化や教養に触れるには、
 なかなかぴったりな時期だと思います。
 向かい合う「相手」と個をぶつけ合うことで、
 情熱が高まり、閃きが触発されそうです。




◎土星:重い鎖、未完了の課題、依存や執着
 今回の新月の最も大きな特徴は、新月が
 海王星(空想、神秘、天上、形のないもの)と
 土星(現実、秩序、地上、形のあるもの)という
 全く正反対の意味を持つ星の狭間にあることです。


 土星は蠍座にあり、
 射手座に入ったばかりの飛び立ちたい新月を
 後ろの方へと引っ張っています。
 蠍座の土星は終盤にあって、
 2012年10月から続く土星@蠍座時代の
 総まとめに入りつつあります。


 未完了の人間関係、依存や執着心。

 契約、権利、金銭などの社会的な負の縁
 不要な思い込み、硬直した感情の解除など
 なかなかシビアなテーマに関する
 「やり残し」が総決算的に浮上してきているので、
 なかなか逃れられません。 
 1つづつ正攻法で取り組むしかないです。
 これが重い鎖となって
 射手座の船をずっしりと港に繋ぎ止めています。

 (ちなみに上記のテーマは、
  土星が射手座に抜ける2014年の12/24に、一旦収束します。)





◎海王星:飛空船、想像力のジャンプ
 海王星は「90度」という刺激的な角度で新月にアクセスし、
 揺さぶりを掛けています。


 無限に広がる想像力や潜在意識を表す海王星は
 目の前にある現実ではなく、
 心の内面や、夢見ているイメージの方を「真実」とみなします。
 海王星は常識を無視して、
 想像の中で鎖に繋がれた飛空船を
 強引に飛び立たせようとします。

 もし海王星が土星を侵食してしまった場合、
 義務や責任を放置したまま妄想だけが先走って
 何も形にならず、信頼も得られず
 独りの世界に閉じこもってしまうことになります。

 しかし海王星がうまく働けば
 土星の心理的な抑圧をほぐして、重い鎖の拘束を
 ミラクルなアイデアで無効化することも、
 ずっと先にあるはずの未来を
 一気に身近に引き寄せることも、
 可能かもしれません。







 ちょっと話が飛びますが、
 これは今週、仙台から帰る飛行機で読んだ機内誌「翼の王国」の一頁です。

『人が想像することは必ず人が実現できる』
 ジュール・ヴェルヌ


 彼は19世紀後半に活躍し、
 「八十日間世界一周」や「十五少年漂流記」など
 空想と冒険に満ちた文学作品を残したフランスのSF作家です。

 彼の作品群の中には予言的な空想の機械が登場し、
 潜水艦、ロケット、テレビ等は
 現実世界よりも先に、彼が小説の中で実現させたものだそうです。



 彼のホロスコープを作ってみたら
 目立つ位置に土星・海王星のアスペクトがありました。 
 無限に広がる想像力(海王星)を
 忍耐と努力によって実現(土星)させる。
 今まで世界に無かったモノを生み出す。
 それをライフワークとして生きた人だと思います。

 
 この新月の後、来年4月末頃まで
 土星と海王星の角度は徐々にタイトになっていきます。

 個人だけでなく、社会的なレベルにおいても
 前例のない出来事が起こるなどして
 ずっと従い信じてきたルールや常識の枠組みは
 普遍ではないことに
 気付かされるかもしれません。


 牡羊座の天王星と獅子座の木星は
 改革と挑戦意欲をかき立て、
 金星はその取組み自体に、喜びと華やかさを添えています。
 空想をジャンプさせたり、現実に引き戻されたり。
 その繰り返しの中にあっても、
 貴方のスピリットの熱が冷めてしまうことは
 決してないでしょう。



 貴方が今まで信じ、従ってきた自分の常識やルールを疑い
 それを書き換えてでも実現させたいことは
 一体何でしょうか。

 その問にまっすぐ向かい合う時、
 土星の鎖は貴方の自由を縛る拘束具ではなく
 夢がシャボン玉のように消えてしまわないように
 実現する時まで厳しくテストしながら、
 天空と地上をしっかりと繋ぎ止めておくための
 命綱であり、へその緒なのだと気づくのだと思います。






おまけ

同じ機内誌に、偶然土星のイラストもありました。
「人生を楽しんでいるひとは、いい顔をしている。」
というコピーと共に。

土星の「総まとめ」作業が12/24に完了します。
あと約ひと月。

いい顔( ̄+ー ̄)
して次の土星@射手座のサイクルを迎えたいですね。