『蜘蛛の巣を払う女』を観て思ったこと | 生きる喜びを伝える伝道師〜くりはら せいこのブログ〜

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生きることは苦しみではなく喜びであるということを伝えています。
著書に、精神科医の齋藤学氏との共著『ヘンでいい。』

対話を使ったセラピー、魂のメッセージを伝えるソウルリーディング 、セルフラブグループ、笑いヨガリーダーなど、対面では東京を中心に活動中。

『蜘蛛の巣を払う女』を観て、やっとこういう時代が来たか…と思った。

 

女性のダーク・ヒロイン。

強い女が主人公の映画。

かっこいい!

 

かつて強い女が主人公の映画が作られても、だいたい男目線で、主人公のヒロインはエロっぽかったり巨乳だったり、最後は飛び降りて死んだりレイプされたりみたいな感じで終わることが多かったが、

この『蜘蛛の巣を払う女』に関してはそういう男目線がまったくなかった。

 

こういうアクション映画には必ずつきものの、セックスシーンもなかった。

 

いまパンフレットを見たら、監督と脚本はフェデ・アルバレスという男性。

できれば女性に撮ってほしかったけど

こういう目線の男性の監督が登場しているということ自体が、私には嬉しい。

 

タランティーノなんかも、かなり、そういう人で、だから大好きなんだけど。

 

 

しかし、私はDVや児童虐待の被害者の話をたくさん聞いてきた人間なんで(治療者ではなく同じセラピーグループに通っている仲間として)、こういう話がおとぎ話でも人ごとでもなく、超リアリティのある話なんだ。

 

 

以下ネタバレあり。

(これから映画を見る人は要注意)

 

リスベットの双子の妹であるカミラ・サランドルは父親からの性的虐待の被害者だ。

リスベットの方は子供の頃にその家から脱走し、天才ハッカーになり、女を傷つける男は罰するというポリシーで過激な制裁行動をとっていたりする。

DVをしている男の家に乗り込むシーンのDV男性の言動とか実にリアルで…。現実を知っているだけに。

それは置いておくとして。

 

16年も性的虐待を受け続けたカミラは、加害者の父親が死んだ後、今度は自ら残虐な行為を行う闇の集団のリーダーになる。

 

暴力を受け続けた者が、誰からも救ってもらわなかった者が、今度は自分が加害者になる。

 

 

カミラは妹リスベットにこう言った。

「あなたは正義の味方なのに、なんで私を助けに来なかったのか。私をなんでほおっておいたのか。」

「父から私は16年間も来る日も来る日もひどい仕打ちを受けていたのに。」

「その父が死んだ後、私は「無」だった」

 

(うろ覚えの記憶なので正確な言葉ではないかもしれないけれども、こんな感じのセリフ)

 

 

こういうの、すごくよくわかるんだよね…

 

私は被害者の話だけではなく、加害者の話も随分と聞いた。

 

誰も自分を助けてくれなかったという絶望。

誰からも愛されなかったという痛み。

 

私たち社会は、彼らが犯罪者になるまで、加害者になるまで、手も差し伸べずに放置していたのかもしれない。