グラスゴーの
ウエイターさんが
すごかったという話。
最初の飲み物の注文で
私が「いける口」と
わかると同時に
『ミード(蜂蜜酒)』を
すすめてきたあたりから
「おっ、こやつ、やるな」
という感じだったのですが、
お料理の説明ではちょっと
その敏捷性が裏目に出て
「この『プラター』というのは
二人で分けて食べる量ですか」
「左様でございます、
お二人様か三名様で
お分けいただけます」
絶対4人でわけても
大丈夫だった気がする
「ではそれを」
「前菜でインジェラ
(エチオピア風クレープ)など
お試しになりませんか、
当店自信の一品です」
「・・・『プラター』に
インジェラは
ついてこないんですか?」
「・・・失礼しました、
ついてまいります、
ということで追加でそう
『サンブーサ』などいかがですか、
当店のサンブーサは
口当たり軽くしかし
具がみっちり詰まり皆様に
ご好評いただいております」
「でも『プラター』は
三人前あるんですよね、
それを考えると
前菜は『なし』で・・・」
「いえでもお客様、
そこはこちらのほうで
ご調整できますよ?」
「ご調整?」
「・・・えーと・・・
つまり量が多かった場合は
お持ち帰りの箱を
ご用意できるという話です」
まあ前菜はなしにしたんです。
それで飲み物のメニューを
眺めていて気付いたのですが
このお店、ソフトドリンクは
もちろん、お酒類よりも
『コーヒー』の
値段のほうが高いんです。
お酒の値段が低め設定という
言い方もできるかもしれませんが・・・
グラスゴーのクイーンズ駅から
徒歩2分という超好立地で
ビールが4ポンド
(790円)ですよ。
これはかなり良心的ですよ。
対してコーヒーは5ポンド。
これは食後に試してみるかと
思っていたのですが
さすがいざとなれば
三人前のプラター、
私はもうお腹いっぱいで。
お皿を下げに来た
ウエイターさんが
「お客様、食後の
コーヒーはいかがなさいますか」
「いや、それがもう
お腹いっぱいで・・・
夫よ、君だけ飲むか?」
「お客様、奥様、コーヒーは!
当店のコーヒーは特別です!
お客様は絶対に『ワオ』と
言ってくださるコーヒーです!
わたくしの言葉に
嘘偽りがないことを
確かめるためにもご注文を!」
「ワオ」って
言ってみたいので
注文を入れました。
確かに「ワオ」って
なりました。
・・・この夏グラスゴーに
足を運ばれる皆様、
ここのコーヒー、
面白うございますよ!
ポップコーンもついてきますよ!
私はもう・・・
ポップコーンのための
隙間は胃袋になく・・・
こんなとき配偶者が
自分以上に大食漢だと
救われるものでございます。
夫が一粒残さず
ポップコーンも
食べきってくれました。
満足満足大満足、と
なっておりましたら
ウエイターさんが
にこにこと卓に
近づいてきたので
「お会計お願いします」
私がこのウエイターさんの
底力を感じたのはこの瞬間で
「お会計承りました、
ですがお帰りの前にアラキを
一杯いかがですか?」
「アラキ?」
「食後の蒸留酒でございます。
これを召し上がらずに
お帰りになってしまっては
わたくしの心が痛みます。
お客様は本日、ビールも
蜂蜜酒もお食事もコーヒーも
お楽しみいただけましたでしょう?
わたくしの言葉に
一つでも嘘偽りが
ございましたでしょうか?
アラキ、いかがでしょうか!」
正直、かなり興味は
そそられたのですが
「夫よ、私の胃袋は
本気でスペースなしだ」
「僕はスペースはありますけど
日の高いうちから蒸留酒は・・・
それは次回の楽しみに
とっておきますよ」
するとウエイターさんは
ここでぱっと引き下がり
「次回!次回とおっしゃって
くださいましたね!
では次のお越しを
お待ちしております、
アラキは是非その時に。
ただいますぐお会計の
紙を持ってまいります」
本当に何というか
隙がないというか
あえて隙を見せて
こちらの隙を突くというか
こちらに気持ちよく
食事をさせてくれる
ウエイターさんでございました。
私がそういうのを喜ぶ客、と
見切った上でたとえば
メイン料理を出してくるとき
「お客様!お客様には特別に
こちらのお皿の笠を
とらせてさしあげます!
笠を取ったら驚いてくださいね!」
「・・・じゃあ取ります・・・
わおー!これはびっくりだー!」
と、これは私も
『ちょろい客』なわけですが、
近くの席にいた
若い女性二人客には
そういう態度で接するのは
逆効果と判断してか
楚々と丁寧にしかし笑顔で
静かな接客を披露していて
私はそういうところに
彼の矜持を感じましたね。
また行きたいお店です。
目覚めると米軍イラン攻撃
・・・現実逃避も兼ねて
本日のブログは
このような内容に
なっております
どうかご了承ください
これ・・・これ、
まだ第三次世界ナントカは
始まっていないですよね・・・?
エチオピアコーヒーの
「ワオ」とは何か、
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