子どもに謝らせると恨みが残る。けんかの時にする2つのこと。 | 10才までの自己肯定感の育み方 放課後児童クラブスーパーバイザーさとさん

10才までの自己肯定感の育み方 放課後児童クラブスーパーバイザーさとさん

学童保育歴20年・島根県スーパーバイザーのさとさんが、特に低学年の子どもとの信頼関係作りをテーマに、働くママを応援するブログです。「聞く・訊く・聴く」を軸に、自己肯定感を育む関わり方と、親子のタイプに合わせた4つの関係性モデルを実例とともに紹介しています。

こんにちは、さとさんことさと原人です。

児童クラブは、トラブルは山ほどあります。これが、当たり前です。

トラブルが無い児童クラブは、押さえつけている可能性が大なので、そっちの方が問題です。


トラブルが起き、けんかが発生すると、まーだいたい、仲直りを「させよう」としますよね、普通は。

学校では、特にそうです。仲直りをさせることも、教育の一つだから。

しかし・・・

これでは、解決しません。

仲直りをさせられた子どもたちには、これが残ります。

恨み

さらに、ひどい現状になることもある。

学校で仲直りをさせることを否定しているものではありません。

しかしながら、学校で謝らされた結果、児童クラブで関係が悪化する場合は、驚くほど多いという事実を、学校の先生は知っていただきたい。




どうやって、解決するか?

・典型的なパターン
・やるべき2つのこと


典型的なパターン

小学生にもなると、子どもは自分の置かれた状況をよくわかっています。

AくんがBくんを叩いた。Aくんが悪い。

子どもは、十分に分かっています。

そして、子ども達だけで解決する力も、持ち合わせている。

仲直り「させる」と、問題は解決しないんです。

そして、子どもから解決する力を奪っている。


本当によくあるパターンを紹介しますね。

ゆりちゃん:人気者
けんじくん:やんちゃな男子
ゆりちゃんグループの女子たち なみちゃん、ちえちゃん

人気のある「ゆりちゃん」が、やんちゃな「けんじくん」の前で泣いている。

その周りには、ゆりちゃんグループの女子。

さらにその周りに、遠巻きに見ている子どもたち。


こういう時、必ず、ゆりちゃんグループの一人(なみちゃん)が私を呼び来ます。


なみちゃん「さとさーん!ゆりちゃんが泣いてる」

さと 「どうしたの?」

なみちゃん「けんじくんが、たたいた!」


そして、見に行くと先ほどの状況がある。

これ、ほんとに毎年毎年ある。


このとき、絶対やってはいけないこと。

けんじくんを叱る。


やんちゃなけんじくんは、いつもトラブルの中心にいる。だから、普段から、怒られるようなことをする事実がある。

ついね・・・

何したの!

って、言う人多いんだ。

本人は叱っても、怒ってもないつもりでいるけど、けんじくんからしたら、それだけ大声で言われれば怒られたと思うわな。


たとえ、普段からそうでも、けんじくんを叱ってはいけません。だいたい、なぜゆりちゃんが泣いているかも見ていないのだから。

決めつけてはいけない


(もし、反射的に叱るを選択してしまっているなら、そこは自分を見つめ直すとき。)

ここで、一番最初にけんじくんを叱ってしまうと、けんじくんとの信頼関係は・・・

ボロボロ


やるべき2つのこと

私がやっていたことは、2つ。

 聞く
 任せる



まずは、泣いているゆりちゃんに聞きます。


さと 「どうしたの?」


すると、決まってゆりちゃんグループの子(ちえちゃん)が言います。


ちえちゃん「けんじくんがたたいた!」

さと 「あなたに聞いてないから。ゆりちゃん、どうしたの?」


すぐ話すときもあるし、時間がかかる場合もある。それでも、時間をかけて自分で話をさせます。

(人気のある子は「周りが何とかしてくれる」って、思っているところもあるよ。)

だいたいすぐには話さないので、いつもここでコーヒーを入れに行ってました。少し時間をおくのと、いったん離れるために。

コーヒーを持って帰ってくる。



ゆりちゃんは、けんじくんが悪いということを、色々説明します。

それも、とても悲しそうに。


ゆりちゃん 「あのね、私がね、○○してたらね・・・けんじくんがたたいた・・・」


すると、けんじくんは反論します。


けんじくん「そんなにやってない、だって、ゆりだってやった!」

さと 「じゃ、どうしたの?」


ここで、けんじくんの言い分を十分に聞きます。


その後、ゆりちゃんグループの子たちにも聞きます。さらに、遠巻きの子どもたちにも。

ゆりちゃんグループの子たちも、思っていることを言い始める。それに対して、けんじ君も言い返すことあるよ。

それでも、その都度聞きます。

遠巻きの子どもたちは、そんなに話さないかなー。

見てないとか、そんな感じとかぐらい。


ここまで聞くと、大体の様子はつかめます。子どもたちも、あらためて状況を確認しています。時間がかかっても、一人一人に聞く。


さと 「わかった、じゃ、あとはお願いします」


と言って、私はその場から去ります。すると、子ども達は自分たちで解決し始めます。どういう解決をするか?

色々ありますね。

・謝る
・謝らずに、別のグループで遊ぶ
・謝って、そのまま遊びを続ける
・謝らずに、そのまま遊び続ける

など

どれを選んでも、そのまま子どもたちに任せます。

これでいいの?と思った方もおられるかもしれませんね。


では、質問です。

このトラブルの解決は、いったい何なのでしょうか?


仲直りして、謝って、仲よく遊ぶこと?

それは、あなたの考える解決であって、子ども達の解決ではないですよね。

解決のあり方は、子ども達が決めることができます。

子どもたちは、本当によくわかっています。だから、任されるとそのときの一番いい解決方法を自分たちで探し始めます。

自分たちの腑に落ちるところを、それぞれの関係の中、絶妙なバランスをとる。

子どもたちは本当に、自分たちで解決していくんです。

この後、まだまだ不満を持っている子がいたら、その子だけ別の場所で聞きます。

※話をしてくれる関係を作ることは、これ以前に必要。

話をしてくれる関係を作るためには、普段から聞くことが大切。

聞くの参考記事右矢印放課後児童支援員から学童保育が変わる2つの方法vol.2「聞く」


謝らせないで聞くことで、子どもたちが解決していくことを、家でも実戦してくださっている方がいますよ。



結論

子どものけんかで、やることは2つ。

 聞く
 任せる


謝らせたり、仲直りさせないで、この2つのことをした結果、何が伝わり何が起きるのか?


・どの子どもも話しを聞いてもらえたという安心感を持つ。

・自分たちで人間関係のトラブルを解消することを経験する。

・最終的に、信頼関係を子どもたちと築くことができる。




けんかの仲裁の仕方で、信頼関係を壊すことも、築くこともできてしまうんですよ。


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