過去問はいつから始めるべき? | 算数ソムリエブログ-中学受験突破のために-

算数ソムリエブログ-中学受験突破のために-

中学受験にまつわるココだけの話

この時期、小6生保護者から一番よく

聞かれるのが、『過去問』について、です。

 

●過去問はいつから始めるのが良いですか?

 

●過去問は何年分やるべきですか?

 

毎年、この時期になると必ず、多くなる質問です。

 

 

 

まず、前提としてご理解いただきたいことは

 

過去問にたくさん取り組めば合格率が上がる、というものでは断じて無い!

 

ということです。

 

 

では、過去問に取り組む意味は無いのでしょうか?

そこまでは言っていません。

 

過去問に取り組む意味はあります。

過去問に取り組む目的は、簡単に言えば『形式を知ること』です。

もっと俗世間的な言い方をすれば『傾向を知り対策を練る』となります。

 

ただ、傾向とか対策とかいう言葉は、なんとなくカッコつけた言い方でして、その言葉自体に詰まったものをイメージできない人が多い気がします。

 

『形式』『癖』、と言った方がイメージしやすいのではないでしょうか。

 

『形式』

・制限時間

・大問はいくつ?

・計算問題は何問?

・小問集合は何問?

・用紙は冊子?B4用紙?何枚?

・答案用紙に記入するのは答えだけ?解き方や図も書く?

 

『癖』

・計算問題の難易度

・小問集合の中にどれぐらい難問は含まれているか

・大問ごとの難易度設定の具合(最後の大問だけ異様にムズイ…等)

・問題文の長さ、問い方

・特定の単元の出題率が高い?

 

 

せいぜいこれぐらいです。

これらを知るのに、10年分も取り組む必要があるでしょうか?それに、知ったところで、塾で毎週のように受けているテストの延長にありますから、入試だからといって特別な対応を要するわけではありません。

10年分取り組もうとしている方は、昔に出題された問題と同じ問題が出題されるとでも考えているのでしょうか?それはあり得ません。あの学校は過去問と同じ問題が出るらしい、過去問さえやっておけば合格できる、なんていうウワサが広まって、そんな軽い対策しかしない受験生ばかりが増えて困るのは学校側でしょうし、そもそもそんな軽い対策でなんとかなると思っている生徒に入学してほしくないと、学校側も思っています。

 

同じ「ような」問題は出題されますが、それこそ同じ「ような」問題の演習をするために、中学受験塾に足繫く通い通常コースの中で単元別学習をしたり、志望校別コースに所属したりしているのではないでしょうか?過去問を10年分も20年分も取り組む時間があるのであれば、通塾されている塾の単元別に演習できるテキストの復習をする方がよっぽど合格率を上げることが出来るのです。

そのために塾と講師がいるのです。ハッキリ言ってしまえば、過去問をやりなさい、たくさん演習しなさい、は、塾と講師の怠慢、責任回避みたいなものです。過去問演習という非効率学習から脱却するために、塾と講師が皆さんの代わりに研究し、合格を掴むために出来なければならない問題を抽出し厳選し、適正レベルの演習題を与えるわけです。過去問に20年分取り組まなければならないのは、講師の方なのです。それをしていない講師が、責任を放棄するかのように過去問やれやれと言うわけです。また、それがもっともらしく聞こえるからたちが悪いです。

 

 

ですから、取り組み始めるのは、11月に入ってからでも何の問題もありませんし、10月から取り組むのはかなり早い方です。単元別学習の進捗状況が順調で、基礎理解度も十分で、という一部の方は10月から始めても良いと思いますが、本当の意味でそこまで順調な生徒は、ほんのごく一部、というのが私の肌感覚です。

 

そして、取り組むべき分量について、どんなに多くても5年分、多くとも6年分ぐらいまでに抑えた方が良いですし、3年分でも十分です。

出題者だったり方針、傾向も変わったりしますから、過去過ぎる過去問に取り組むのは、弊害の方が大きいと思います。

 

ざっくり言ってしまえば、1~2年分取り組んで、こんな感じ、というのを捉えられればOK、捉えきれないならもう1〜2年取り組む。過去問はダラダラ取り組むモノではありませんから、例えば、11月13日、とか特定の日を仮の入試日だと仮定してこの日は過去問に取り組むのだという予定を組んでしまって、同じ時間に同じように時間を測って真剣な空気感でやってみる、というようにするのが良いと思います。

 

そして、真剣に行った過去問演習の出来、内容を踏まえ、単元別難易度別演習に、改めて深く切り込むキッカケにして頂くことが重要なのです。

 

 

ここまで言っても、いやそれでも大事なのは過去問だ、過去問対策しないと合格は取れない、各科目20年分取り組もう、となる人もいます。伝わるべき人にこそ伝わらないのは残念なことですが、仕方ありません。嘘やまやかしに振り回される人は振り回され続けるし、思い込みで突っ走る人は止まらない。毎年の現象で、辟易見飽きました。

 

 

 

 

最後に、過去問演習量と合否に因果関係はそんなに無いですよ、ということが分かる、印象深いエピソードを一つ。

 

大阪星光へのあこがれが強すぎたとある生徒。

星光の過去問20年分取り組んで、また、全科目2周まわす程の盤石状態を築き上げる。

いざ本番を迎え、ふたを開けると、星光不合格…。

皮肉にも過去問をほとんどやっていなかった西大和と東大寺に合格。

(東大寺に至っては、過去問演習ゼロ)

 

一番のあこがれ、星光への思いが強かったが故に過去問演習に過度に必死になり過ぎ力を注ぎ過ぎた結果、不合格。一切過去問に取り組まなかった東大寺に合格し進学。「先生、過去問ってなんなんでしょうね…苦笑」というお母様のセリフが非常に印象的でした。

 

 

過去問ってその程度のものです(笑)

その子は力があったから東大寺に合格したわけですが、そんな力のある子が真剣に過去問演習して、こういう結果になることもあるわけです。

一切やらないのはどうかと思いますが、最低1〜2年分、適正時期に腰を据えて一通り取り組んで、『形式』『癖』を大方把握出来たら、実はそれでOKです。何のために大手塾と大手塾の教材があるのでしょうか。過去問という非効率学習から逃れるためにあるのです。

また、過去問には、合格するために出来なくてもいい、合否に影響が無かったであろう問題、も存在します。とある単元の大問が全滅したからといって、その単元が弱点だーなんて短絡的に考えないでください。

 

 

補足として、国語と社会については算数や理科よりも比較的、学校によって『癖』が色濃く見受けられるようです。それなりの年度数過去問対策を要するという考えの先生もいますので、信頼のおける各科目担当講師に聞いてみてください。ただ、それでもそんなにたくさんやる必要性があるのかというと、無いと思います。過去問演習を執拗に勧める講師はあまり信用しない方が良いと思います。入試というのは、基礎学力がどれだけ備わったかで合否が判定される行事です。過去問をやるほどその学校入学に近づいたような気になる気持ちは分かりますが、それは幻想です。

 

残り期間がわずかになってきたからこそ、過去問との付き合い方には、要注意です!過去問というイケメンからの甘い誘いに乗って、幸せな未来を妄想して、最後に辛い思いするのはあなたです。

 

 

make sense!

それでは、また!

■■算数ソムリエ■■

☆☆算数ソムリエの配信講座『小5最高レベル特訓』☆☆

 

☆☆最難関校合格を目指す小6生必須問題集☆☆

 

☆☆受験算数の辞書 いつでも基礎の振り返るお供に☆☆

 

☆☆オススメ市販の参考書・問題集☆☆