土偶に一目惚れ♡ 縄文人の息遣いに触れられた『縄文展』の鑑賞録 | 山里リトリートねこ福 ✢✢ 時間が止まる龍宮城へようこそ ✢✢ 大阪高槻 神峰山の郷

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1ヶ月ほど前のことですが、京都文化博物館で開催されていた『縄文展』に行きました。

 

まったく関心を寄せてなかったのですが、知人の「行けて良かった!」って投稿があまりにも多くて、これはなんかあるなと。例によって会期最終日になんとか滑り込みました。

 

 

大正解。

 

土偶があんなにも素敵な存在とは思ってもいませんでした。初めて実物を観ました。

 

縄文土偶のユニークな姿

 

縄文土偶のユニークな造形

 

縄文土器、土偶のキュートな魅力

 

かわゆい。ほけ〜っとした抜け感、純真な感じが超キュート。

 

何の目的で作られたのか明らかではなく、おそらく儀式に使われていたのだろうと考えられてはいるけれど、、

 

ぬいぐるみのように抱っこしてそばに置きたい愛らしさでした。

子供のお相手にぴったりな無垢さ。キューンとなりました。

 

 

 

ところで、

 

わたしはある目的をもってこの展覧会に向かいました。

 

昨年訪れた『国宝展』で出会った火焔型土器が素敵すぎて、惚れ込んだものの逆に、本物なのか?との疑念を払えなかったのでした。

 

そりゃもちろん本物なのでしょうけど、

 

風化した様子もなく、割れを継いだ跡もなく、頑丈な質感。メラメラと立ち上がる炎を描写したような表現力、造形技術。つい先日作られたかのような生き生きとした息遣いを感じて、最近作られた模倣品では?っと思わずにいられなかったのです。

 

この展覧会でも火焔型土器が出展されているらしい。

 

見比べて、以前出会った「国宝」が本物だという確信を得たかったのです。

 

 

どうやって?

 

昔、名品の模倣を専門とされている陶芸作家さんから聞いた話なのですが、

 

「どんなに似せて模ったとしも、作品には時代の空気が映し込まれるので、全く同じものを作るのは不可能」なんだとか。

 

それを意識して美術品を鑑賞するようになると、なるほど、奈良時代にはおおらかで優美な曲線と間が、江戸の洒脱、昭和の勢いと冷たさ…。っと、時代を読み取れる気がしてきました。

 

縄文時代の出土品をたくさん観たら、縄文の空気が感じ取れて、模倣品との区別ができるようになるのではなかろうかと。縄文土器の実物を観たのはあの国宝展が初めてだったので。

 

 

いざ人生2番目に出会った火焔型土器。

 

縄文火焔型土器の複雑な装飾

 

『国宝展』で出会ったのと同じくらい屈強とした存在感。かっこよし。

 

2点で分かった気になるのは軽率なれど、縄文クオリティが見えてきた…気がした。

 

 

 

 

さらに、願ったり叶ったりなことが。

 

なんと【複製品】が多数展示されてて、本物と横並びに混在しており、見比べるに好都合。

 

 

展示品を順々に観ていくと…『おっ!』と思わされる作品に目が留まる。

解説プレートを見ると必ず(複製)と書かれてる。百発百中でしたね。

 

精巧に作られているのだけど、“出来過ぎ”てる。

線に勢いがない、堅い、整いすぎ、キレイすぎ。

 

これが昭和〜令和の空気なのかな。いや、そもそも内的衝動がこもってないよね。

 

見抜けるもんだなぁとおもしろかったです。

 

 

なんで真実の中に嘘を混ぜ込むんだよ、惑わされる人続出するじゃないか…。

重要なのは縄文時代の“手味”を感じて縄文の空気を知ること。カタチじゃねえんだ…

 

と思ったけど、まぁ極めて個人的で稀な主張なことでしょう。

模倣のフォルムやデザインから学び取れる情報もたくさんある。

 

 

いずれにせよ本物を見極めるという個人的なテーマには絶好条件。おかげで縄文の空気をしっかり把握できました。

 

結論、国宝展の火焔型土器も本物らしい。っと、当たり前のことを納得。

 

 

 

他に気づいたことがあります。

 

私たちは左右対称を善としがちだけど、縄文人はそうではなかったっぽい。

 

土偶は大抵傾いてる。技術が伴わないのでなく、それを自然と感じるからだったのでは。

 

 

この急須、注ぎ口の上部だけ装飾がある。このバランスの取り方が絶妙な美しさでした。

縄文土器の土器、火焔型土器

 

 

この土器の縁飾り、水滴が水面に落ちた瞬間の波紋を模ってるようで自然の造形美を感じた。

縄文土器の土偶 縁飾り

 

柔軟なバランス感覚を備えた人たちだったんだろなと。

 

 

自然を見たままに表現した素朴さがあったかい。

クマ形土製品 縄文展 弘前市 縄文土器の魚形土製品

 

 

縄文人は宇宙人だとかいう説も聞くけれど、遺品から感じるものは私たちと同じ感性と温もり。

 

使い込まれて磨かれた石器を見るにつけ、ウチにだってこういった手味の染みついた農機具や道具が転がってた。ごくごく身近な先祖の暮らしぶりが連想されたのでした。

縄文石器の道具並び

 

 

無骨な野蛮人なんかでもなく、繊細な感性をもち、工夫する知恵をもった平和な民族だったのでは。(バランス感覚の良い人は平和である!)

 

縄文土器の装飾品:人骨製

銛の形状が進化していく変遷も面白かった


 

✎ 土偶はかわいい

✎ 火焔型土器はかなりイケてる

✎ 縄文人は意識高い系民族

 

 

語り足りないけれど要点は書き置けたので、あとはこれはと思った写真だけ並べておこう。

 

縄文土器に刻まれた不思議な文様

星座だろうか?数学だろか?

 

縄文土器 炎型土器 繊細な装飾

これぞ縄文土器

 

弓矢文様縄文土器 狩猟の様子

ストーリが絵柄になってる、なんだか古代ギリシャっぽい

 

縄文土器の土偶:傾いた造形

土偶も入れ物?

 

縄文土器の貝塚部分

リアル貝塚

 

どうしても解せなかったのは、人骨製の装飾品。形見ではとの解説だったけれど…すごいセンスだ

縄文 土器 指骨の装飾品

 

 

 

 

なんだ、縄文文化、繊細で高度じゃないか!っと感心して会場を出たのだけど、下階で展示されてた江戸の調度品を観覧して思った。

縄文・蓬莱柄鏡 伝統美術品

高度とは、一般的にはこういうのを指すんだよねと。緻密な工芸美、こちらも素敵。

別の種族っていわれるのもなるほどだな

 

 

 

どちらも素敵。