お盆ですね。
新米エリオスくん、棚経のお参りも立派にできました。
毎年お盆の時期に振り返ろうと決めている記事、今年もリンクを貼ってみます。
帝国ホテルの料理長村上信夫さんの体験記を読んだことがあります。
終戦後にシベリア抑留されたときのこと、
瀕死の戦友が「パイナップルが食べたい。」というので、りんごを手に入れ似せた味付けをして餞別のつもりで食べさせた。
病院に搬送されるのを今生の別れと見送ったのに、数ヶ月後元気な姿で再会できた。
あのパイナップルの味が忘れられなくて、生きて日本に帰ってまた食べたいと力が湧いてきたんだと聞かされた。
というお話。
JAL国際線の機内誌に載っていました。
さぁ今からバカンスに出発…っと楽天気分で乗り込んだ機内で、感動して涙を堪えるのが大変でした。
人にはそんなミラクルが起きるのね。
気の持ち方でこんなことが起きるんだ。
本能がもたらす生きる衝動ってすごい。
あれから20年以上。家族の闘病、療養に寄り添ったり、自身の社会復帰へと、その後まぁ色んな荒波に出くわしたけど、
溺れた海であがくような心境になるたび思い出したお話です。
「この人の生きる原動力は何かな?」
「私は何にやる気をもてるんだろう?」
この状況、変えられるはず。シベリアよりもよっぽどぬるい。っと。
平和ボケ世代なので「生きたい」って感覚がピンときにくいけれど、人生諸事の悩みを解消するエモーションになると思う。
父はよく、
「ただ生きていられるだけで感謝している。」
と言ってました。
周囲への貢献もせずよくそんな感覚になれるなぁと、生前は意味不明でした。
でも亡くなってみると、超えるべき高い壁を私に提供するってことで存在意義を果たしてたと気がついた。
人によってはおじいちゃんの温もりを感じて慕ってたようだ。それも存在の価値。
何をしなければいけないということはなく、“ただ生きる”ってことが許されてるんだ気づけると、素敵な循環は勝手に生まれる。
ただパイナップルが食べたい一心だった人が、戦友シェフを介して人々に生きるヒントを広めることになったように。

