れんげ畑満開。
来た、来た!オゾンノートの季節が。
オゾンノートって、「水のかおり」。
厳密には、水々しくマイナスイオンが溢れている場所の空気を表現しようとした
人工香料の香調に名付けられた名称。
珍しく、由来である自然界のものに呼び名がなく、
工業品名が一世を風靡したから、私もこう呼んでます。
ともかく、
この季節、山里にはふわっと香る潤いのあるにおいが充満します。
きっと、新芽から発せられる‘何か’なのだろうけれど、
どの植物が?どんなタイミングに?
毎年注意深く観察していますが、よくわかりません。
山にポコポコと黄色い新芽が吹き出すこの時期、
山里は名もない特有の香りに包まれるのは確かです。
杉林のあいだにカリフラワーのような木々が見分けられるのは、この時期だけ。
夏になると、他の緑と馴染んで、一面に深緑となります。
ねこ福の庭から見上げた山にも、違う色が混じっています。
年々多くなってくる。
ずっと気になっていたので、思いっきりズームで撮ってみたら、
野生の藤!
40年前に植林された杉の合間を縫って、
山桜や逞ましい雑木が育ってきて、彩りを添えてくれるようになりました。
この風景の方が楽しい♪
ねこ福の庭も、
週替わりで色々な花が先を競って咲き始めました。
顔も知らないひいお爺さん、お爺さん、父親、母親が、
それぞれの好みで植え育ててきた庭に、
私は、彩りが絶えないように開花時期の違う花木をたくさん植え足しました。
さて、
木の葉が散る季節まで、私は1日1時間の庭師に就任です。
雑草とエンドレスの格闘。
こんな非生産的な作業なんて…と思っていた頃もありますが、
花々の側でかがんで過ごす時間が
むしろ楽しみと思えるようになりました。
ビルの中で1日を終えていたサラリーマン時代、
陽に当たる生活に憧れてはず。
今それが叶っているのだと気付いたら、
幸せ感が心底込み上げてくるようになりました。
見上げると、五月晴れの空に穏やかな雲。
ツバメさんもとっても近くで話しかけてくれます。
山里が一番美しい季節です。
ところで、冒頭の「オゾンノート」ですが、
イッセイ ミヤケが腕利きの調香師を水が流れる自宅の庭に招いて、
この香りを再現してほしいと依頼したのが始まりなんですって。
そして誕生したのが、『L’EAU D’ISSEY 』。
オゾンノート最盛期にシャンプーの商品開発をしていたのはラッキーでした。
香り選びも楽しかったです。
世に送り出されて間もないこの合成香料、
社内でも賛否両論でヒートしましたが、
この香りを基調にしたヘアトリートメントは、
その後20年(今は知らない)、会社のドル箱となったのでした。
今ではきっと、
「無」を目指したその人工の香りでもクサイと感じてしまうかな?
本物の空気に終始囲まれて暮らしているから。
さあ、草引きしてきます。






