昨日、ギャラリーの梁のお話をしたばかりですが、
今朝たまたま、古いフォトダイアリーを開く機会があったので、
改築工事の記録写真をのぞいてみました。
懐かしかったり、物悲しかったり…。
こちら、皆様にお越しいただいている現在のリビングの様子。
解体前夜の写真です。
「つり天井」が貼られていて、天井も低いです。
建具で仕切られていて、案外狭い部屋だったんだなぁ。
これよりもっと前には、
座敷と客間をつなぐ「中の間」と呼んで、
3間続きの和室として使われていたようです。
けっして愛着があったわけではないのだけれど、
こうして失った姿を見るのは切ないですね。
見納めに佇むおじいちゃんはもっと、そのように感じていたでしょうね。
決別しなければ、今の快適を得ることはできなかったですし、
かといって手放しきれずに構造を残したことが、
目新しさや昔懐かしさとして活きてもいます。
捨てる・残すのバランスってやっぱり大事。
何事にも「中道」が肝要とはこのことか、そんなこと思って振り返っていました。
とても珍しい写真がいくつかあるのでご紹介しますね。
先ほどの「つり天井」を剥がすと、こんな天井が新たに出てきました。
竹で編んだ格子。
隙間に見えているのは、その上にびっしりと敷き詰められた藁です。
軽くて保温が効いて、自給ができる、ということで建材に使用されていたのですね。
びっくりです。
それにしても、竹を均等に編む手仕事、
手味に親しむ機会の少ない現代人からすれば、良い仕事していますね。
当初はこの姿で暮らしていたのでしょう、
梁には囲炉裏の煤がこびりついて真っ黒でした。
竹格子と藁は時々架け替えられていたのかもしれませんね。
藁葺き屋根の架け替えと同じように。
この天井を発見した大工さん、設計士さん一同、大喜び。
「是非、この竹格子を生かした内装に変更しましょう♪」
上に積もる埃が気になるので梁を剥き出しにする案さえ渋っていた私、
さすがに、この提案は強く拒絶してご辞退いただきました。
編んでいる藁の塵が食卓に落ちてくるということですよね?っと。
推定築130年の古民家、
何度も改装がされていたようで、このほかにも、
慣れ親しんだ内装を剥がした裏からまた違う壁が現れたり。
こちら、以前にも2回は改装された様子がうかがえますね。
そして、同じ場所の今は、
こんなことでした。
この欄間は、地味ですがとても細かい手仕事の大変貴重なものだそうです。
シンプルさが和洋折衷の邪魔にならないので、ありがたく残しました。
外装用タイルを敷いて、仕切るでもなく間続きで異空間ぽくした現在の縁側。
以前は、通路兼の生粋の縁側の仕様でした。
これより昔は、ここは家屋の外になっていて、段々になった外縁側でした。
‘お籠’を横付けして、先ほどの「中の間」に上がることができるようになっていました。
その時代の生活様式に沿って、幾度となくリノベーションされてきたんですね。
ビルト&スクラップを前提にした家屋が主流の現在の住宅事情、
それも良しですが、“良いものを永く”が私は好きで楽しめます。
この冬は、致命的な傷みが出てきたブランド物のカバンと靴と財布を修理に出しました。驚くようなお手軽価格で機能が復活。
断捨離もいいけれど、愛着を持つということも、日本人はもっと省みてはどうなんだろう。
「普遍性」を見極める力になるのではないだろうか、
つれづれにそんなことを思いつつ、
振り返りはそろそろ終わりにします。
リノベーションのお話は、たま〜に。
古民家Galerieねこ福の顔〜虫籠窓〜 リノベーションのお話①
ギャラリーの梁、実は家主の手仕事でございます 〜リノベーションのお話②








