実はわたし、洗剤の専門家でした。
なぜなら、シャンプーやトリートメントの製品開発を職業にしていたから(笑)
シャンプーにもトリートメントにも洗剤(界面活性剤)が入っていますよ。
髪を洗うことと洗濯の作業は似ています。
シャンプーに当たるものは、洗濯粉や液体洗剤。汚れを洗い落とします。
トリートメントに当たるものは、柔軟剤です。
トリートメントや柔軟剤の働きはというと、
1. 柔らかい手触りにする
2. 指通りのよい、すべりのよい手触りにする
3. 最近なら香りを残すというのも目的のひとつかもしれませんね。
1.や2.を可能にしているものはカチオン界面活性剤(または陽イオン界面活性剤)という種類の洗剤の働きによるものです。
ここで、カチオン界面活性剤の性質についてご紹介しますね。
他にも色々な特徴をもっています。
① 柔軟作用・平滑化作用
②帯電防止作用
③皮膜作用
④ 防錆作用
⑤ 殺菌作用
物体は表面がマイナスに帯電していると手触りが悪いのです。
静電気はマイナスがたくさん溜まっていると起きやすいのですが、
それを想像するとなんとなくわかってもらいやすいでしょうか。
カチオン界面活性剤は反対のプラスの性質をもっているので、
マイナスが溢れた状態のところに吸着して中和してくれます。
マイナス電荷が解消され、カチオン界面活性剤そのものの皮膜もできて表面が保護されます。
そして、つるつるふんわりしているように感じることができるのです。
ここまでが、①〜③のはたらきによるものですね。
柔軟剤をたっぷり使ったタオルって、水を吸いにくくないですか?
これは3.の皮膜作用のせいですよ。
⑤殺菌作用
細菌の細胞膜に吸着して破壊したり、表面を覆ったりして菌を死活化させるのです。①〜③を細菌の表面でやっているということですね。
うむ、人間の皮膚の細胞だって、細菌と全く異質というわけではありません。
はい、上記の文章の細菌を人間に置き換えてくださいませ…。
実のところ、カチオン界面活性剤は適量を損なうと、皮膚に身体に害を及ぼす成分なのです。
洗剤メーカーも化粧品メーカーもそのことを踏まえて安全基準をもうけて製品づくりをしていますが、
あくまでも平均的な“肌の丈夫さ”が基準となります。
肌に悩みがないという人は、そのまま使い続けても一生大丈夫かもしれません。
でも、トラブルを軽くしたいと思っている人なら、
まず一番にカチオン界面活性剤を自分から遠ざけてみるとういのは
手っ取り早い軽減法だと思いませんか?
それだけで解消することもあるかもしれませんよ。
ヘアトリートメントを明日から止めるというのは美容的に実際問題難しいかもしれませんが、
洗濯物がふわふわしてなくったって大した不都合はなくないですか?
肌トラブルに悩むなら、真っ先に洗濯柔軟剤をあきらめましょう。
シャンプー1本で気に入った仕上がりになる商品を見つけられたら、
その時はトリートメントも止めたほうが良いでしょうね。
それまでは、地肌につかないように気をつけて塗布し、
すすぎの水も極力肌を伝わないようなすすぎ方に工夫して、
これでもかと思うくらいしっかりすすぎましょう。
ぬめりが少し残る程度ですすぎを止めるのがいいっというのは、
全くのウソですからね!
使用量も少なめに。
私は、トリートメントの試作をする時にはカチオン界面活性剤を原料から扱って作業していたのですね。
トリートメントの試作をした日は帰り道、手の甲がひび割れていました。
シャンプーの試作ではそんなことは起きなかったのですけれど。
これで、カチオン界面活性剤の弊害納得してもらえるでしょうか。
意外に知られていない洗剤・化粧品のおはなし時々していきますね。
それらを非難している訳ではないですよ。
知らずに悩んでる、困っている人に事実を伝えることは、知る者の義務なのかなっと思って。
