先日、母の杖がお嫁に行きました。
母が歩いていた頃に愛用していたものですから、すでに13年、
玄関の傘立てに立てたままにしていました。
寝たきりになってからも、
またいつか使える日が来るようにと。
改築して新しくなった玄関にもずっと。
いつ帰ってきても困らないように。
というか、まだ歩けていた頃の面影を残しておきたかったのでしょう。
それに、行き先をどうすれば良いのかわからずでしたし。
行き先が決まりました。
母が寝たきりで在宅していた数年、毎週欠かさずお見舞いに来てくださったご近所のおばさまも、年を経て、膝の調子が悪いと伺いました。
それを聞いて、すぐさま玄関に取りに戻りその杖をお渡しに行きました。
これ以上ふさわしい行き先はない。
嬉しく思いました。
先月の『介護を語る会』開催後、参加者の皆さんをお見送りしたすぐ後のことです。
『介護を語る会』の後いつも感じることは、
ぐっと自分の中に持っていた気持ちから連動する
こだわりのような感情が解けるなぁということ。
処分できなかった遺品の数々も、手元に残す必要ないなと思えてくる。
語って、自分の中だけにしまいこんでいたものを出して、
外の世界と一体化してしまえば、
自分だけで管理しておく義務がなくなったような気持ちになります。
杖が旅立っていったのもまた同じタイミングでした。
気持ちを誰かに聞いてもらうってこと必要なんだな、
っと生まれて初めて知った気がします。
こういう、目に見えない循環の作用があるのですね。
巷に同じ立場の人たちが語り合える場が生まれる道理が実感として分かってきました。
「ママ友の会」とか「介護の集い」とか…。
今更ですが。
そういうものが必要な人たちもいる。
でも自分は大概のことは自分の中で処理できてしまう、
だからそういうところに出向く必要はない、
語るよりも目の前の現実を動かしていくことが先決。
私は人に話を聞いてもらわなくちゃいけないほど弱くない、
ずっとそんな感じでした。
確かに今でも生産性のない会話には魅力を感じません。愚痴とか嘆きごとだけの会話など。
『介護を語る会』での会話は、前向きで何かを変えたい意識がベースにあっての経験談の報告会と現段階ではなっています。
「では、そのためには何をしよう?」
すぐには形になりませんが、少しずつ進めていきたいと皆さん思っていらっしゃいます。
こういう集まりが自分には必要だったようです。
各人の意見に耳を傾け、いろんな思いを建設的に発展させてくれる会。
中心となってくださっているのは「ダブルケア」の存在について認知度を高める活動をされている野嶋成美さん。
「タブルケア」とは介護と子育てを同時に背負っている状態のこと。
認知度を高めてサポート体制の充実を目指す活動をされています。
その「ダブルケア」を特集した番組が、本日NHK Eテレであります!
13:10〜 NHK Eテレ(教育チャンネル)
※高校野球の影響で多少のズレはあるかもしれません。
もうすぐですね💦
どうぞ、慌てて観てみてください!
先週木曜日夜の番組の再放送です。
番組の内容は既に野嶋さんの活動から教わっていたことがほとんどですが、
うまくまとまっていて初めての方にも吞み込みやすく構成されています。
(さすがNHK、野嶋さんも凄い!)
‘ダブルケアカフェ’で話を聞いてもらって涙している女性の姿もありました。
こういうふうな感情の吐き出し方が大切なんですね。
介護を担った当人が「抜け殻になってしまった」ということにならないように社会での受け皿づくりが今必要なんです!っと専門家が訴えていらっしゃいました。
抜け殻という言葉、自分にも大いに当てはまります。
介護を終えてからのこの8年、ズバリ抜け殻のようでした。
自分個人の心の持ち方の問題の部分も大いにあり、
社会の一部の無関心・無理解・鈍感さが原因である部分もあり。
そんなところを改善するのに何かお手伝いができたらいいなぁ。
介護を語る会は、特定したテーマ、特定の人たちの集まりではありません。
今日はたまたま私の思いを番組紹介と共に綴りました。
いろいろな立場の方が集っていますよ。
今参加しているメンバーの「思い」を野嶋さんがまとめて紹介くださいました。
→ ♣︎♣︎♣︎
会の雰囲気掴むのにご一読ください。
今月も開催します。どなたでも大歓迎。ぜひお越しになってください。
8月21日(月)
14:30〜16:30
語り合いましょう
お茶代300円
みなさんで、様々な立場から介護について考えていきましょう。
番組もうすぐ始まります!まずは、観てみてね〜。
