「こういう人達」は自分が同じことをされても平気なんだろうな……って思えるかいっ!!! ⑩ | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

 

 

 

  話が重複するが、私と「タオ」が入学した当時の「待合室」にはPTA予算から出された無料のコーヒーと紅茶があり、当然その為の砂糖などもあった。

 

 

 

  それらの「備品」を直ぐ近くのスーパーから買って来るのも基本『当番』の仕事で、特に牛乳は、最初は『当番』が毎朝買いに走り、途中で無くなるとまた……という事をやっていた。

 

 

 

  「あの~、『UHTミルク』にしては如何ですか?」

 

 

  …入学して最初に「待合室」係になった時、私は「幹部」(=PTA役員)に提案したのだが、驚いたのは当時は殆どの人がその存在を知らないことだった。

 

 

  まあコノ国でもコロナで一気に知られるようになったみたいだが、『UHTミルク』=「ロングライフ牛乳」のことである。

  (「オトコ仕事」が全く期待出来ない我が家では、日本に居た時から定期的に大量買いして配達してもらうのが常だった)

 

 

 

  「へ~、そうなんだ、それはイイね」

 

 

 

  …ということになり、以後ストックが少なくなるとその時の係に

 

 

 

 「アナタが持てるだけの数を買ってきてください」

 

 

 

  …と頼んでストックする……という事が「暗黙の了解」となった。

 

 

 

 

  そんなある日のこと。

 

 

 

  「あの~ぉ、

 

  牛乳のストックがもう無いんですけど~」

 

 

 

  「待合室」係になった某お母さんが聞いて来た。

 

 

  実はその人は「タオ」のクラスメイトのお母さんでもあり、校内ではまたまた色々な意味で(!)「知る人ぞ知る」な人でもあった。

 

 

 

 

 

 「ああ、では●●に行ってコノ牛乳を

 

 

  アナタが持てるだけ買って来て下さい。

 

 

  代金は先ずアナタが払って、

 

  レシートを☆☆さん持って行ってくれれば

 

  払い戻して貰えますので~」

 

 

 

 

 

 

 

  

  …さて、ここで読んでいる皆さんに質問です。

 

 

   1リットルの牛乳を

 

 

  「自分で持てるだけ買って来て」

 

 

 

   …と言われたら、アナタはどれだけ買うだろうか?

 

 

 

 

 

 

 


 

  

 

  もうカンの良い人には判ったかもしれない。

 

 

 

 

 

  その日、そう言われた彼女が買って来たのは……

 

 

 

 

 

 

 

   『一本』

 

 

 

 

 

  …別に他に買い物をしていた訳でもない。

 

 

 

  『一本』の牛乳を大事そうに?抱え、それをニコニコ顔で渡された時の私は実際どんな顔をしていたんだろう……と今は思う。

  (今思えば何で「私に」渡して来たんだ?とも思うが…!)

 

 

 

  ど~んなにか弱そうなお母さんだって、『当番』となると最低3~4本買って来てくれるのが「普通」だったから。

 

 

  私自身がその『当番』になると10本くらい平気で買っていた(もちろん「それだけ」しか買わないからね)し、ある時など店内で偶然出会った「ママ友」達を巻き込み、一気に20本近く運んだこともあった。

 

 

 

 

 

  きっと箸より重いモノ持ったことないんだよ、アレでもきっと死にそうな思いで運んで来たんだよ……というのがしばし「待合室」の伝説?として語られることになる。

 

 

 

 

 

  結局、その日彼女が買って来た『一本』は「ロングライフ牛乳」の意味もなく、その日のうちに消えてしまったことは言うまでもない……!