しかし何度も言うが私はメンバーに加わって未だ一か月にもならない「新人」で、向こうは既に3年程ずっと一緒に働いている(ハズ)のだから当然だろう。
それにやはり「ロッテ」は「ジュリー」ほどではない……と言うか、基本的には静かな人間なのだろうな……というのはその後他の人達との絡みで判った。
と言うよりも、逆に私からすれば「ロッテ」は
「言葉も無くいきなり横に居る」
(=気分的には「領海侵犯」?)
…という事が多く(特に初日に!)正直今でも
「ちょっと掴みどころがない人」
…という印象がある。
その日も前記した通り、私が作業していた「エリア」にいきなり来たと思ったら私に何も言わずに「自分の仕事」をし始めた。
もちろん何処であろうと器具や材料の配置の関係で「一瞬」横に立ったりすることは普通にある。
しかし「ロッテ」の場合は完全に「そこで仕事を始めた」と言うか?
彼女の眼には私が映っていないのか?と思える態度というか雰囲気。
それはちょうど、田舎のドライバーの方が「全てオラが道」という感じで都会人よりマナーが悪い、と言われるのと同じ感覚……と言えば判ってもらえるだろうか?
いやしかし。
あんなに楽しそうに「ジュリー」とお喋りしていたのに……喧嘩でもしたのかな?と思い、『ミキサー部屋』にある材料を取りに行くフリをして行ってみた。
…行ってみて、直ぐ理解した。
「ジュリー」は発送の準備をしていて、二つある作業台の上が殆ど……辛うじて彼女自身の「エリア」の半分くらいを残して……箱という「箱だらけ」だった。
いや、いくら箱の数が増えても「積み方」は色々あるから、少なくとも私が一緒に時にはあそこまで「箱だらけ」になったことは無かった。
これは私の個人的推測だけど、「仲良し二人組」は二人の間でサッサと融通してしまい、「ロッテ」が自主的に、又は「ジュリー」が勝手に
「リオの横ででもやればイイ!」
…くらいのノリで言ったんじゃあないだろうか?
(何度も言うが私は「一番の新人」=彼らの感覚の中では一番下!なのだ……!)
いやしかしなあ……その事自体は別に腹を立てるような事ではないけど、ちょっと一言……
「ごめん、ちょっと一緒に使わせてね」
…くらい言うのが基本的な「礼儀」じゃないかね????
こっちが殆どナニも喋っていないから自分から喋る必要はないと「無意識の意識」ででも思ったのか、それとも普段からそういう行動をするのが「彼女の流儀」なのか?
どちらにせよ、私の中で彼女の存在は「注意フラッグ」が立ったのは間違いないことだった……!