それでも「ボクのせいじゃない!」らしい 5 | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

    

 

 

  「モト」に対して呆れ切っている私とは裏腹に、「モト」の『彼女』に対する誹謗は勢いを増していた。

 

 

 

  「ボクの授業が終わるのを

 

 (会社の)

  ロビーでずっと待っているんだぞ!?

 

   そんなことしたら、

 

   周りに判ってしまうだろうに!」

 

 

 

 

 

  …うん、そうだね~。

 

 

 

  でも、だったら「ヤルなよ」……!

 

 

 

 

 

  「★★(=会社がある繁華街)

 

 一緒に歩くのに、

 

 わざわざ腕を組んで来るんだぞ!?

 

 誰が観ているか判らないって言うのに、

 

 馬鹿なオンナだと思わないかっ!?」

 

 

 

 

 

  …うん、「馬鹿はアンタだ」……!

 

 

 

 

 

 

  好きな人と腕を組んで歩く

 

 

  …別にコノ国でなくても『普通のカップル』ならアタリマエのことだと思うが?

 

   コノ国で良く見るように「互いの」ジャージの腰に手を突っ込んだままで歩こう、とでも言われた訳でもあるまいに。

 

 

 

 

  いや、「モト」は「そういうこと」になど気付きもしない。

 

 

  だって元々が

 

 

  「ボクは雲の上で

 

  思考を巡らせるような生活を

 

  しなきゃならないんだ!」

 

 

  と堂々と言うくらい「高尚な」ヒトらしいから。

 

 

 

 

 

  …じゃあ「そうなること」が嫌なら元々のことを「ヤルなよ」でしかないないのだけど、「庶民」は。

 

 

 

 

  基本「自分のペース」で歩くことしか考えない。

 

 「子供」に合わせて歩くなんてとんでもない。

 

 まして子供の手を引いて家族の荷物を全部持ってトロトロ歩く「妻」なんて

 

 

 

  「シェルパみたいで恰好悪い!」

 

 

 

  …ので「いつも」スタスタと20m程先を歩き、時折振り返って露骨に面倒臭そうな顔をするのが「アタリマエ」

 

 

 

  …そうなっていたから、「そういうこと」なんてとっくに忘れてしまったのだろう。

 

 

 

  今の「モト」がどうしているかなんて知らないが、例え文句を言われたとしてもきっと、「いつも通り」

 

 

  「ずっとナニも言わなかった

 

 リオが悪いんだ!」

 

 

  …と言って終わり、だろうし。

 

 

 

 

 

    とにかく。

 

 

   私はつくづく情けなくなった。

 

 

 

   これはもう『不倫』とも言えない。

 

 

   いや、『浮気』にすら値しない。

 

 

 

   まさに「自家発電」の為の『遊び相手』。

 

   それも『ヒモ』ですらない。

 

   『ヒモ』はマメじゃなきゃ生きて行けないから。

 

 

   ただの

 

   『タカリ』が『女を弄んだ』

 

 

   …でしかない。

 

   そして何より嫌だったのが、それが腐っても

 

   「自分の夫」「子供の父親」

 

   …だった、ということ。

 

 

 

   私にはそうとしか思えなかった。

 

 

 

 

   何度も言うが、「モト」と言う人はつくづく

 

 

   「自分ダケ救命胴衣を着て

 

  一人用の筏に乗って、

 

  波間に漂う人達に向かって

 

 

   『心配しないで、ボクは大丈夫だよ~!』

 

 

  と、笑顔で手を振っている人」

 

 

 

  …なんだ、としか思えなくなっていた……。