「ここって、どっかのバンドのライブ会場じゃないよね?」
…思わずそう思ってしまった。
先ず、その頭が
「『カツオくん』だ~!」
…そう、黒髪であることがギリギリ判る程の「イガ栗頭」。
そこに『ガッツリ』と言えるほど濃い化粧。
鼻の周りには10個以上のピアス。
それだけでも私など凝視ものだが、それ以上に私の目を釘付けにしたのは彼女の『耳』だった。
ピアスはしていなかった。
しかし……していたのだろう、その耳たぶには大きな「縦長の穴」が開いていて……。
その長さがパッと見ただけでも5cmはあっただろうか?
つまり仏様も真っ青の「肩に付きそうな耳」だったのだ。
いや、判る。
伊達に失業期間が長い訳じゃない。
コノ国の『失業者あるある』で、「失業し立て」から、「年季の入った人」まで、そしてその恰好も「典型的失業者」の両極で、彼女のように
「すみません、ここはパンクのライブ会場でしたっけ?」
…と言いたくなるような人が必ず居る。
因みに、彼女自身は講師の話に上手にコメントを被せる、いわゆる「場の雰囲気を持ち上げる」明るい感じの女性だったのだが、私など思わず『ハイ』になっている?と勘ぐってしまった。
とにかく。
キチンとスーツを着た「いかにも~」という感じの講師が登場し、プロジェクターで資料を見せながら話を進めて行く。
その内容?
まあ、コノ国で『ホスピタリティー』と呼ばれる、特に食品関係に関わるサービス業に関するレクチャー……という事だったのだが、正直私には
「こんなこと?」
「これだけ?」
…と言いたくなるような事でしかなかった……!