『間』が悪い人達 と 『ラッキー・ペニー』 | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

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 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

 

 

    

   実質24日、火曜日から『ロックダウン』が実行されたイギリス。

 

 

   単純計算では4月13日の「イースター・マンディー」まで、ということになるのだけれど、さてどうなるか、というところ。

 

 

 

 

   24日に買い物に出た時に『L』は普通に入ることが出来たが、『W』には列が出来ていたので特に急ぐものも無かった私はそのまま帰った。

 

 

 

   25日の水曜日、普段は「マーケット」の日なのでどうなっているかという事も含めて街に出た。

 

 

   …ら、やっぱりマーケットは無し。

 

   というか、今街を歩いていると

 

 

   『不要不急の店』

 

 

   …というのはこんなにも多かったのか、と驚かされる。

 

 

 

   『L』は前日と同じく普通に入店出来た。

 

 

   その日は覚悟して行ったので『W』の列に並んでみたが

 

 

   「一人入ったら一人出る」

 

 

   …という事を既にやっていたのだけれども、列そのものは「いつも通り」という感じで多少間を取っているものの、列の動きも早く並び始めてから15分ほどで入店出来た。

 

 

 

 

    そして今日、27日。

 

 

    普段から週末の混雑が苦手なので何か欲しいものがあれば金曜日の午前中に済ませてしまうので、やっぱり覚悟を持って(まあ寒くても天気は良かったしね)出かけてみた……ら、街の雰囲気がかなり変わっていた。

 

 

   『L』にも列が出来ていて「間隔2m厳守」ということだろう、テレビでお馴染み?の間が抜けた行列が出来上がっていた。

 

    『W』の列はもっと長く、広い駐車場を蛇のように続いていた。

 

 

 

 

   しかもそのどちらの列も本当に『間』が悪い、という言葉がぴったりだった。

 

 

   「2m」がどのくらいか判らないのかね?と言いたいくらい、とにかく距離を取ればいいということなのか、大抵の人が4m位の間隔で立っていて、かと思えば1mくらいで並んでいる人達も居るのだから、持っているメジャーで見せてやろうかと思ったくらいだ。

 

    (実際、帰り道では「列の立ち位置」を作っているお店もあったがその方が賢いと思う)

 

 

 

 

 

    結局私は『L』では15分ほど、『W』では50分ほどで入店出来た。

 

   『W』で出入口を仕切っていた愛想の良い店員さんの話によると、いわゆる『上からの指導』が厳しくなり、「一人入ったら一人出る」以外に、例えば我が町の『W』の場合は

 

 

 

   「店内に一度に滞在する客は40人まで」

 

   …と決められたらしい。

 

 

   『W』のレジは間隔が広いのだけど、それすら一つ置きに開いているだけ。

 

   そう言えば『L』のレジ係の目の前にはいきなり機動隊の盾のようなプラスチック板が設置されていたし、レジ前の床には間隔目安のテープが張ってあった……!

 

 

 

   そういう感じで今のところ『L』の方が待ち時間は短いのだけれども、それ以前から……特に『ロックダウン』後の買い物で言えば、今の私は出来るだけ『W』で買い物したい、と考えるようになっている。

 

 

 

   25日に『L』でレジに並んでいた時、前にいた背の高い若い女性が私に気付くと驚いたと同時にもっと後方に居たのだろう「仲間」に向かって(特に振り返りもしなかったので顔は見なかった)

 

 

 

  「ほらほら、ここに『チャイニーズ』が居るわよ!」

 

 

 

   というあからさまなジェスチャーと小馬鹿にした笑顔(!)を浮かべ、大袈裟な態度で「二つ隣」の列へと移って行った。

   

  ちなみに、彼女が私がこの町で初めて見た

 

 

   「マスクして歩いている人」

 

   …となった。

 

 

 

 

   今日の『L』では外の列では私の二人ほど前で、前との間隔をやたら開けていた「それっぽい」バアちゃんが、店内で私が彼女の横を通り過ぎようとしたらいきなり

 

 

   「『間隔』でしょ! 判ってないのっ!」

 

  …と言って来た。

 

 

   絡んでヒトを止める時間を取るよりも、サッサと通り過ぎさせた方が早いだろに。

 

 

 

   「判ってますよ」

 

   …言って横を通り過ぎると何か悪態吐いていたが、その数分後に私が通っていた狭い通路(品出しの品でふさがっていた)に入って来ようとして私に気が付き、露骨な焦り顔で慌ててどけてくれたので、彼女の顔も見ずに

 

 

 

  「ありがとうございますぅ~!」

 

  …とだけ言って横を通り過ぎてあげた。

 

 

 

 

   その後入った『W』では私の傍で品定めをしていた御老人(アレ?さっきと言い方が…ヾ(- -;)の持っていた財布から1ペンスが落ちたのだが、本人は全く気が付かない。

 

 

    しかし正直、1ペンスなんて一円玉と同じ。落ちていても拾わない人が多いくらいのものだ。

 

   それでも私みたいに(ん?)『W』に来ている客全員がお金持ちなんて事もありえない。

   私だったら絶対に拾う。

 

 

 

   でも時期が時期だから……と一瞬躊躇したのだけれども、腰を曲げるのも大変そうな御年頃だったので近寄って拾い、彼女の目の前に黙って差し出した。

 

   「要らない」って言われてもエエわ、くらいの気持ちで。

 

 

 

  「え? これ、私が落としたの? 

 

 

   全く気が付かなかったわ、ありがとう!

 

 

 

   …彼女は全く躊躇なく私の掌から1ペンスを摘まみ上げ、御礼を言ってくれた。

 

 

 

 

     コノ国では道で1ペンスを拾うことを『ラッキー・ペニー』と呼ぶ。