『コノ国らしい』と言えるかも 111 「嘘」は足が短いとは知らないのだろうか…? 1 | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

  

 

   拝啓、皆さん

 

 

   都合により「日曜日」の試食会は中止となりました。

 

 

   例のオカネは『ハサミ』の分(£5)を引いた£××を支払いますので、「月曜日以降」に店に取りに来てください。

 

 

   あと、一晩漬ける必要が無い『唐揚げ』のレシピを送っておいて下さい。

 

   では、また何か決まったら連絡します。

 

 

 

 

 

 

   …『ナッツ』が書いたモノだ、というのは直ぐ判った。

 

   彼女が一生懸命「事務的」に書こうと努力しだろう事は丸判りだったけれどもね。

 

   そして、色々な意味でその「中身」が嘘ダラケだということも……!

 


   

 

   先ず第一に、始まりは『全員メール』のフリをしながら、最初の一行以外その内容は「私」にしか必要の無いものであったこと。

 

   他の従業員にオカネの事……それも、自分のケチさ加減を自分からバラすような相手ではない。

 

   もちろん、『ナッツ』自身は『無意識の意識』でしかないけどね。

 

 

 

 

   何より決定的だったのは、『送信先』の名前が私「しか」なかったこと。

 

   せめて、最初に本当に事務的な『全員メール』を送り、その後に『個別メール』で各自に事情を説明すれば良かったのにね……従業員数1000人超の大会社じゃないんだから。

 

 

 

 

   ホント『ナッツ』よ、根本的思考能力が浅いよ……!

 

 

 

 

 

    ああコレは、

 

  1、私だけ無視して他のメンバーと「試食会」を開こうということ

 

  2、そしてその場で他の三人に私の事を言いたい放題して「洗脳」するつもりだね

 

   と、直ぐ理解した。

 

 

   しかも、タダで手に入れた『私のレシピ』をその場で試作して「店のレシピ」にしてしまうつもりなんだろうな、と。

 

 

 

 

 

 

    全くねえ……!

 

    そんなにレシピ・レシピと騒ぐなら、そして「自分の思い通り」に動かない私に腹が立つなら、それこそお得意の「スマホ検索」で「自分好みのレシピ」を見つけて、サッサとタダで横取りすれば良いだけだろうに……!

 

 

 

 

    私は『唐揚げ』の話題には一切触れず、直ぐ短いメールを返した。

 

 

   「判りました、では月曜日にお会いしましょう」

 

    

 

    結局、それに対する返信は全く無かった。

 

    いよいよやっと、私からレシピを手に入れる事は諦めたという事だったのだろう。

 

    

 

 

    私はふと思いつき、『ポポ』に短いメールを書いた。

 

    

 

    拝啓、ポポ。

 

    『ナッツ』と『クリ』から「明後日の試食会を中止する」という

 

    連絡が「私には」来たんだけど、貴女の方には行っているかしら?

 

 

 

 

    しばらくすると『ポポ』からまた長いメールが入って来た…。