「乗り換え」は常にスリリング 9 そう来たか 2 | コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

コノ国の体裁(カタチ) ~幻像『大英帝国』の住人達~

 閃いて、まさに!という想いでつけたのですが……司馬遼太郎さま、ごめんなさい……!
 

 

    

   「旦那が四週間も居ないなんて、良く耐えられるね~!」

 

 

    「モト」が一人で里帰りして私と「マオ」は母子家庭として過ごした訳だけども、当時同年代且つ子供の年齢もほぼ同じという御近所さん達が揃って心配?してくれた。

 

 

  …いや、ホリーさんじゃないが私自身はとってはとてもとっても快適だったのだけれども、その後全く思いがけない「不幸」が「モト」の帰国直前から始まり、それが更に「モト」の帰国によって「爆発」(と、言ってもカワイイもんだったとは思うけど???)する事態が起こったのでした。

 

 

 

 

 

 

   実は「モト」が帰国する一週間ほど前に「マオ」の誕生日があり(…そうです、「そういうこと」も全く平気な人です。「ボクは気にしないよ!」…ですからね~!)御近所の家族を集めささやかに誕生パーティーを開いたのだけれども、その直後から彼=「マオ」も含め子供達全員が人生最悪じゃないかと言えるくらいの「熱&吐き&下し」の風邪(いや、多分インフルエンザ?)に罹りまして。

 

 

 

    そして悪いことに「モト」が帰国したのはその発生から三日程後、 「マオ」の症状が一番重い時。

 

 

 

   2DKの狭いアパート中、廊下にさえ大量の洗濯物(主にシーツ!)が吊るされ、洗濯や掃除だけでなく昼夜を問わずぐずり続ける「マオ」の相手をし続け、私も心身ともに疲れ切っていた。

 

 

 

 

 

    それでも彼の空港到着時刻が「夜中」と言える時間だったので最初から迎えには行かない、と言っておいて良かった……と本当に思った。

 

    その時代は「携帯」なんて全く一般的ではなかったから、妻子が迎えに来てないからと公衆電話で連絡して事情を知ったとしでも、その電話代に文句言われてたかもな……と。

 

 

 

 

    ボンヤリした頭で「マオ」と並んで横になりつつ

 

 

   「あ~、そろそろ戻って来る時間かなあ……」

 

 

 

    …と思い始めた頃、玄関ドアをけたたましく叩く音がした。

 

 

 

 

    こんな夜中にどうしたんだ、近所の子の誰かが重篤な症状にでもなったのかしら?

 

 

    ……と慌てて重いドア(当時のアパートは建付けが悪く、鍵を掛けなくてもドアが中々開かないような家だった)を開けると珍しく真顔(!)の「モト」が仁王立ちしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

   「オカネッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    …( ゚Д゚)は?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    「オカネッ!! 早くっ!!!」

 

 

 

    そう言って「モト」の指は目の前の道路を指差した…。