ラーメンに関する歴史・概念・内容・分類・賞味・表現・参画・経済・展望を、正面から、あるいはからめ手から取り上げていく。これらの知見が一つの考え(信念)に貫かれた体系をなしていると認められるなら、文化麺類学の一部門としての「ラーメン学」が成立することになる。
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 ラーメンに関わる本はたくさんあり、情報源として参考にしたり、読みふけったりすることも多い。その中でも私の手元にある事が一番多いのがこの本です。著者の奥山忠政さんは1938年生まれ。1999年に久留米大学大学院の前期博士課程を修了し、うどんや中華麺の研究家として様々な活動をされてきた方です。「文化麺類学」の名付け親である石毛直道さんに敬意を示し、ラーメンに関する情報をまとめ。400ページ近い大作になっています。
 

 前半では世界の麺の歴史から日本でのラーメンの誕生についてまとめ、スープや麺の分類、ご当地ラーメンや地ラーメンについてまとめています。箸を使うアジアの麺文化を貫いて紹介し、ビーフンを「ラーメンのきょうだい」、餃子を「ラーメンのいとこ」として紹介しています。

 

 

 後半はラーメンの文化的な側面として、映画「タンポポ」で語られる「ラーメン賞味法」を皮切りに、日本で様々な語られてきたラーメンを、小説・随筆・映画・歌謡曲などのジャンルから紹介。ラーメンの健康面やビジネス・町おこしといった様々な視点から取り上げているのが、その後のラーメン本には見られない特徴といえます。


 久留米大学で学ばれた事もあり、久留米ラーメンに関する記述が充実しているのも特徴。出版後17年が経過している為、ラーメンをめぐる文化や現代的な側面についてはアップデートが必要だが、歴史や視座を知る上ではこの本が基本になると考えています。

 

 というか、自分が大学で「ラーメン学」を教える機会があるならば、この本が教科書になると考えています。というか、こういう本を書く機会があればと考えていますが、出版社の皆さま、いかがでしょうか?(笑)