2018年5月24日、漫画家の土山しげるさんが亡くなられました。訃報では、代表作は大食い競技を描いた「喰いしん坊!」、刑務所内で語られる想い出を描いた「極道めし」が多いですが、ラーメン好きとして欠かせないのは、ご当地ラーメンを股旅物の形式で描いた「喧嘩ラーメン」ではないかと思います。
土山先生は1995年から2012年にかけて、日本文芸社の「週刊漫画ゴラク」で作品を変えながら連載を続けていました。その一覧は以下の通り。
・1995年~1998年:喧嘩ラーメン
・1999年~2004年:食キング
・2004年~2009年:喰いしん坊!
・2009年~2010年:ばくめし!
・2010年~2011年:大食い甲子園
・2011年~2012年:ラーメン下剋上 邪道
「喧嘩ラーメン」をレビューしようと思ったら、手元に見つからない。そんなわけで、土山先生がラーメンをメインに描いたもう一つの作品「ラーメン下剋上 邪道」をレビューします。「喧嘩ラーメン」とは全く異なる、土山先生が得意とするピカレスクもの。
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邪道 1
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単行本は日本文芸社から全4巻発売されている他に、コンビニで販売されたペーパーバックの廉価版「Gコミックス」から上下巻も刊行されています。私が持っているのはGコミックス版なので、そちらを元にレビューします。内容は一緒のはず。
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ラーメン下剋上 邪道 1 (Gコミックス)
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全43話の物語を大きく分けると、以下の5期に分けられます。
第一期:序章~「本丸」成長期(第1話~第11話)<今回>
第二期:「大奥」でのし上がれ(第12話~第21話)
第三期:上の逆襲をはねのける(第22話~第27話)
第四期:内部分裂、そして失脚(第28話~第36話)
第五期:乗っ取り完了。そして(第37話~第43話)
物語の舞台は、東京で行列ができる「麺処 天守閣」。創業店主は京都府丹波地方出身のヤンキーで、湘南から外車を飛ばして出勤。…のはずだったんですが、いきなりこれ。

主を失った「天守閣」は、妻の志麻子がオーナーとなり、中津(「本丸」店長)、相馬(「二の丸」店長)、村田(「三の丸」店長)、早川(「大手門」店長)の体制に。本丸の修業に入ったのが、主人公の兵藤、山形県でラーメン店の息子だった勝部、リストラされた沢田の3人。

「本丸」のセカンド柳沢が、新人の3人をしごきあげる中、勝部は柳沢が他のラーメン店からスカウトされる所を目撃する。
スカウトの条件は、「天守閣」の味の秘訣とされる「調味料」を持ち出す事。原料はオーナーしか知らず、スープに入れられるのも店長だけという調味料を、店長不在の隙に持ち出そうとする柳沢だが、新人の3人に止められてしまい、本丸での力関係は逆転。
柳沢はその後失踪してしまう。
主人公での兵藤には謎が多い。総合商社10社からの内定を断り、大学卒業半年前に中退。連載時期の不景気を考えれば、特別な才能を持っているという傍証だとは思うが、教授推薦で「総合商社10社に内定」って、教授ももう少し絞れよと思う(笑)。
「第一段階クリア」とは何を意味するのか。野望の階段をのし上がる中で、それが徐々に種明かしされていくので、次回に続きます。





