「すずめの戸締り」について少し |      生きる稽古 死ぬ稽古

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ー毎日が おけいこ日和ー
        

お正月に見ようと思っていた映画3本を観終えました。

 

「アバター」

「スラムダンク」に続いて

3本目は

「すずめの戸締り」でした。

 

いや〜、名作ばかりのお正月映画。

それぞれに堪能させていただきました。

 

で、「すずめの戸締り」ですが、

言わずと知れた新海誠監督の最新作です。

 

 

レビューはもう、とんでもない数のものが出ていると思いますので、

私がどうこういうようなものではないのかもしれません。

 

が、それだけに勝手なことを話せるんじゃないかと思うので

とっても気が楽です。

 

「君の名は。」と「天気の子」に続いての

三本目の作品です。

 

監督自身がツイッターで

<東日本大震災>の映画だと言っています。

ご本人が言っているのだからそうなのでしょうが、

映画を観た者としては、そう言ってしまうことにちょっと違和感。

 

あ、まずお伝えしておきます。

この映画では緊急アラートの音がなんども繰り返し流されますし、

東日本で津波にさらわれた町の風景や

陸に流された船の残骸など、

あの、3月11日にテレビ画面で何度も流れていたオソロシイ場面が

実にリアルに描写されています。

 

ですので、まだまだトラウマを抱えている方や

思い出すのがお辛い方は、

そういう映画だということを知った上で

ご覧になった方がいいと思います。

 

第1作の「君の名は。」の時から

もう、アニメーションとしての技量は

高く評価されていますし、

今回の映画も

宮崎、神戸、御茶ノ水。。。

と次々と北上していくどの風景も

素晴らしい描写力で

スクリーンに引き込まれていきます。

 

もう、本当にクオリティの高い映画なので

私は安心して

「ここはちょっとね〜」

なんて言えるわけです。

 

主人公は高校生の女の子と大学生の男の子です。

女の子は男の子のイケメンっぷりに惹かれて

後を追っていきます。

そこから物語は始まるわけです。

 

そんな一目惚れっぽい出会いから

事件が起こっていくわけですが

ヒーローヒロインに

まったく感情移入ができない

という悲しい出だし。

 

この<すずめ>という名前の女の子は

勇気があり、

大活躍をしていくわけなんですけど、

どこを取っても

やりっぱなし

な感が否めず、

まわりのことを考えることもなく

猪突猛進していきます。

 

またヒーローの<草太>クンも

すずめちゃんがいうほどのイケメンにも思えず

心を貫くようなセリフを言うわけでもなく

なんというか、

あの「もののけ姫」を初めて観た時に

アシタカ君に心を鷲掴みにされたような

そういう思いをさせてもらえるような魅力が

まったくない

キャラクターだったのでした(←ひどい笑い泣き

 

いや、すみません。

これは単なる好みの問題だと思うので

気にしないでください。。。

 

この映画には

名もなき市井の人々が

すずめちゃんの想念の中にたくさん登場してきます。

 

いつものように朝の支度をして

いつものように「行ってきます」と言い

いつものように「気をつけて」と送り出す人々。

 

いつものように

普通に生活を営んでいる人々。

この映画のキモはここにある

と私は思います。

 

これが東日本大震災の映画だということに

違和感があると言ったのは、

東日本大震災に限ったことではないんじゃないの?

と思ったということなんです。

 

震災に限らず

どんな天変地異であれ、

人間同士の争いであれ、

いつものように

平和に暮らしている人々が

ある日突然、

<オソロシイみみず(←みみずの意味は映画を観てね!)>に巻き込まれてしまう

という深い悲しみを描いた映画だと思うからです。

 

描かれているのは確かに

東北の、津波に襲われた町の風景なのですけれど、

天明の大飢饉だって

原子爆弾が投下された町だって

子どもを抱えて自決した村だって

すべてすべて

いつものように暮らしていた人たちが

一瞬にして業火に苛まれてしまう

そのオソロシサを感じずにいられませんでした。

 

この映画は

日本の歴史の中で

日常を営んできた日々の暮らしを

突然奪われた名もなき人々

に対する鎮魂歌だと思いました。

 

ヒーローヒロインが織りなすストーリーには共感できなかったけれど

映画全体の祈りのようなものには

とても共感できるという

ちょっと不思議な感覚

というのが私個人の感覚です。

 

あ、あとね

ダイジン、サダイジンというネーミングも

よくわからない

ということと、

ダイジンの結末には

まったく心が動かないのね、すずめちゃんチーン

という

これまた映画を観た人にしかわからない感想も

付け加えておきます。