マッキー先生からきいた、もうひとつのお話。
94歳、認知症のおじいさん。
数年前から寝たきり。
車いすで移動、でも自分では移動できない。
寝返りも打てない。食事は口を開けるタイミングでペースト食を流し込んであげる。
この状態で高熱が出た。
ここで、患者さんの様子をみて、先生たちはアレコレと治療方針を考えるわけです。
家族は、こう言われたそう。
入院するとケアが行き届かないので入院したくない。
感染症がよくなっても、これ以上よくなるわけではない。
このままの人生が続くのはかわいそう。
で、施設での治療を希望。
この時点で、施設側も医療側も、
看取り覚悟の治療だという認識をもったそうです。
ここで「少しでも健やかな死を」と考えるか、
「一日でも、一秒でも長生きしたい、させたい」と考えるか?
が大きな分かれ道なのですよね。
で、治療方針が決まったので、
できることはすべてやったけど亡くなった
といえるような治療をしていったのだそうです。
通常は行わない一日二回の抗生剤点滴。
普通の施設では、それを続けるマンパワーなどないそうです。
それを一週間続けたら、もう一週間やってほしいと…。
このお話ね、結局看取りだからとがんばって、
通常はできない治療を二週間続けて、
やっぱり入院します
と言われてスッコケたそうなんです。
最期だと思って最大限の労力を使ったのに、
入院でもいいのなら、最初からいってくれ
ということもあるのですけど、
看取りではなく、治療するなら、
効かない治療で悪化させる前に、入院してくれ。
早く適正な検査をして、豊富な抗生剤から適正なものを選んでくれ。
重症になってから治療をすると、治りにくいのはもちろん、
しんどい時間が長くなるし、
嚥下能力も落ちて、食べられなくなるし、
そうなると胃ろうだとか、高カロリー点滴だとかになっちゃうし、
それでは何のために助けたのか?
ということにもなってしまう。
マッキー先生はこのことをなげいておりました。
この患者さま、結果的には、
入院して、治療して、
再び施設に戻ってこられたそうです。
が、意思表示も会話もできず、
視線も合わず、ペースト食で…
といった状態なのだそうですが…![]()
これはホラーでもなんでもなく、
誰の身にも起こりうるお話。
介護をする時には、
どこかで決断を迫られることがあります。
少しでも患者さん本人が健やかに移行できるような、
そんな決断ができたらいいですね![]()

