「あのね、これはごはん、ね。ごはん。
だから食べたい時には、ごはんって言うんだよ」
と、猫に教えてみたのです。
面白半分にね。
「オハ〜ン」
「ニャハ〜ン」
「オアン」
と、いろいろ言ってましたが、
そのうちに、けっこうクリアな
「ごはん」
と鳴けるようになりました。
「おそと(ベランダでひなたぼっこする〜)」
や、
「きれいきれい(ブラッシングして〜)」
とは、明らかに違う、はっきりした
「ごはん」
になっていきました。
この話をすると、
トモダチはたいてい「あ〜、はいはい」と、
軽〜く、受け流します。
私も、猫バカのトモダチがそんなこと言ってたら、
同じリアクションをすると思うヽ(゚∀゚)ノ
アホか〜〜〜ってね


でもね、仕事してるとわざわざ部屋までやってきて、
「ごはん」
と言うようになったのよ。
「え?ごはんなの?」
「ん、ごはん」
みたいに、会話が成り立つようになってしまって…

それで、私はこわくなりました。
やっぱり、犬や猫と話ができちゃイカンのよ。
どうにも具合が悪いのよ。
こんなことは、できない方がいいと思った。
で、このことはものすごくウヤムヤにして、
なんとなく、いいかげんな対応にしていって、
それでもたまに、
「ごっは〜ん」
といっても、ききながすようにしながら
ごはんをあげたりしていって、
そんなふうに、実に実にぼんやりしたまま、
この件はフェードアウトさせていきました。
そうしてしばらくすると、猫は元通りに、
「にゃおん」
「なぁ〜〜ん」
などと鳴くようになりました。
たぶん猫にとっては、
<お手>とか<おあずけ>とかを
おぼえるのと同じ感じだったと思うのだけれどもね。
でも猫が「ごはん」ってはっきり言うのはダメだよ、やっぱり

ほんの少し、このことを本にも書いています

君と一緒 ご長寿猫に聞いたこと 18歳以上の猫103匹と家族の物語/株式会社 日貿出版社

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